商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 慶應義塾大学出版会 |
| 発売年月日 | 2025/03/17 |
| JAN | 9784766430141 |
- 書籍
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日々賭けをする人々
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日々賭けをする人々
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賭博の根源と「彩色の精神」: 人間の欲望が偶然性の運用を発展させ、賭博という遊戯形態を生み出した。 見田宗介の「彩色の精神」という概念を用いて、日常に意味を見出し、物語を紡ぎ出す人々の感性を、賭博に熱中する人々の生き方と重ね合わせる。 闘鶏の実態と闘鶏師の関係: 国民的スポーツで...
賭博の根源と「彩色の精神」: 人間の欲望が偶然性の運用を発展させ、賭博という遊戯形態を生み出した。 見田宗介の「彩色の精神」という概念を用いて、日常に意味を見出し、物語を紡ぎ出す人々の感性を、賭博に熱中する人々の生き方と重ね合わせる。 闘鶏の実態と闘鶏師の関係: 国民的スポーツである闘鶏は、国家権力の統制下、グローバル資本主義システムの中で、経済的なマネーゲームの様相を呈している。 闘鶏師と鶏の親密な関係性、鶏の育成にかける情熱、鶏の死に対する複雑な感情を探求する。 数字くじ(ラストツー)の魅力と日常性: 違法でありながら大衆に人気のある数字くじは、日常生活に深く浸透し、少額から参加できる手軽さを持つ。 数字の選択が、夢、個人的な出来事、迷信など、日常のあらゆる事柄と結びつけられ、偶然性の高い賭けに意味を与えようとする人々の姿勢を示す。 賭博をめぐる道徳と「ライン」の概念: 賭博は、社会規範や宗教的観点から負のイメージを持たれる一方で、大衆の娯楽として文化的な価値も見出されてきた。 「ライン」という概念を用いて、賭博行為における善悪の境界線が状況依存的に立ち現れることを考察し、健全な賭けと依存的な賭けの区別、自己制御の重要性を探る。 幸運・不運の認識と物語性: 賭博の結果は、単なる偶然ではなく、幸運や不運といった概念で認識され、人々の経験や解釈によって意味づけられる。 賭博の結果に対する解釈は、個々の出来事を結びつけ、物語を形成する。 偶然性と必然性の交錯: 賭博は、偶然性の支配する領域でありながら、人々はそこに何らかの必然性や意味を見出そうとする。 数字くじにおける「確率のずれ」は、客観的な確率と人々の主観的な認識の間に生じる歪みを示し、人々が非確率的な認識によって現実に意味を与えようとする。 賭博者の世界観: 賭博者は、偶然性に翻弄される存在としてだけでなく、自らの予期と現実のずれや一致を通して世界を認識し、意味を見出していく主体である。 賭博者の行為を「世界を作る」循環的な過程として捉え、彼らが足元を見つめながら、自らを繋ぎ止めるように意味を見出していく様を描写する。 結論: この研究は、フィリピンの賭博文化を、人々の欲望、日常、社会関係、意味の創造といった多角的な視点から深く掘り下げた貴重な貢献です。
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