商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2025/03/21 |
| JAN | 9784000240703 |
- 書籍
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帝国と観光 「満洲」ツーリズムの近代
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帝国と観光 「満洲」ツーリズムの近代
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書きかけの物を謝って消してしまったので、少し簡略なものになってしまう。注解と索引も充実しており、たいへんな労作である。これが中国出身の人によって書き上げられたという事にまず感嘆する。「満洲」というと、日中戦争前後のイメージしか持っていなかったが、日清日露の時代から重要な地であった...
書きかけの物を謝って消してしまったので、少し簡略なものになってしまう。注解と索引も充実しており、たいへんな労作である。これが中国出身の人によって書き上げられたという事にまず感嘆する。「満洲」というと、日中戦争前後のイメージしか持っていなかったが、日清日露の時代から重要な地であったことを改めて認識した。1906年から観光(というよりはもう少し戦意高揚を意識したもの)が行われていたこと、陸軍及び満鉄が想像以上に大きな役割を果たしていたこと、これらは初めて知った。地元の祭礼までも組み込んで、占領の正当性、戦意高揚、愛国精神への訴えかけなど「戦争」を感じさせずに戦闘継続を図る一方で実利も上げていたとは。一部に「満洲国」への疑問を呈する者や、本当に単なる観光地としてしか見ていない者があった事にも触れられているがわずかである。旅行者には学生や教員たちが多くを占めており、愛国教育への影響は大きかっただろうと推察される。また、県人会や校友会による旅行者への歓待ぶりから推察されるのは、どこかに属していることによってもたらされていた安心感と同時に同調圧力の強さである。 日中国交回復後、しばらくの間は戦争が階級闘争の意味合いで捉えられていて、一部の軍国主義者と国民との二つの対立軸であったのに、1982年に起こった「教科書問題」(そして「満洲建国の碑」建立問題:こちらは全く知らなかった)によって、「勿忘国恥」(国辱を忘れる勿れ)が鮮明になった事を知り、「教科書問題」と簡単に言葉の問題だけではすまない事を改めて認識した。 今また、全く信用ならない政権となってしまったが、「国策」に踊らされることなく、ダメなものにはNo!と言い続けたいと思うし、その環境を守って行きたい。
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踏破しようとする欲望 空間政治 コンタクト・ゾーン(植民地の出会いの空間) 代理ホスト 文化のブローカー 新天地 新天地としての生命たる魅力 視察には観光が、観光には視察が一つに結びつけられる 観戦・戦跡観光 観戦鉄道 満洲情緒の演出 国策的なフロンティア 消夏策 戦跡を弔い忠魂...
踏破しようとする欲望 空間政治 コンタクト・ゾーン(植民地の出会いの空間) 代理ホスト 文化のブローカー 新天地 新天地としての生命たる魅力 視察には観光が、観光には視察が一つに結びつけられる 観戦・戦跡観光 観戦鉄道 満洲情緒の演出 国策的なフロンティア 消夏策 戦跡を弔い忠魂を慰める 陸軍省の全面的協力 感情の呼応回路 戦後経営という国家事業 外なる他者 醜業婦・淫売街 帝国の教育的実験 帝国民としての自覚 忠君愛国の精神 戦勝国民としての威厳や義務 修学旅行を「国民の義務」として位置づける 国家観念を植え付け、満洲への関心を高める宣伝力 国辱 亡国の民・劣等国民 日満親善(の裏にある不均衡な力関係) 植民地間の優劣意識 満洲イメージの「大衆化」 観光委員会・満洲観光聯盟 新生国家の存在を内外にPR 匪賊の根拠地から王道楽土への転換 聖地旅順 台本(戦跡案内の) 秘境から観光地へ(熱河) 安楽郷(白山荘) 大東亜戦を満系に認識させる(廟会) ノスタルジー(郷愁) 勿忘国恥(国の恥を忘れるな) ポストコロニアルな「再会」 記憶間の相互作用・再会劇の舞台
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