オークションの女神 双葉文庫

一色さゆり(著者)

• 販売会社／発売会社: 双葉社
• 発売年月日: 2025/03/12
• JAN: 9784575528336

商品レビュー

2025/06/25

連載短篇5篇
爆破予告のあった美術品のオークション会場で繰り広げられる群像劇。コレクター、出品者、贋作者、作者の人生とオークションを仕切る女神こと冬城美紅の差配が素敵だ。

2025/06/01

アートのオークションを開催する「東京オークション」と、その顧客を描くアートサスペンス。

市場に出るほとんどが、死亡(Death)・離婚(Divorce)・借金(Dept)の３Dをきっかけけ　にしていて、今を逃せば次に購入するタイミングがあるかどうかもわからない。
しかも、本物は１点のみで、定価もない。
だからこそ、アートを取り巻く人たちの欲や思いは強くなるのだろう。　

裕福だが自尊心が低く傲慢な顧客。
アートで自分を見失い、家族に離婚を迫られている個人収集家。
経営破綻目前で作家にも移籍されそうなギャラリー経営者。
駆け出しの頃作った贋作が、本物として出品されることになってしまった陶芸作家。

第１章から４章まで各章で扱われた人たちのストーリーが、５章でスッと回収されていき、読了後スッキリしすぎるくらいだった。

2025/05/24

社運をかけて挑むオークションで爆破予告があった。
オークションの出品者、落札希望者、アーティスト、画廊と色々な思惑が絡んだオークションハウスを題材とする作品。

少しずつ伏線が張られながらオークション当日に繋がっていく展開が面白かった。
シリーズものにできそうな作品です。
「オークションの女神」…厳しく冷静に仕事をこなすベテラン社員の美紅ですが、次第に人情やアートに対する情熱が浮かび上がってきて、読んでいてファンになりました。