商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2025/02/13 |
| JAN | 9784334105648 |
- 書籍
- 文庫
野火、奔る
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野火、奔る
¥880
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商品レビュー
4.1
9件のお客様レビュー
シリーズの転換点に来ているのでしょう。 これまで信次郎は私の中では天知茂がベストでした。 ニヒルな感じ、知的なものを備えながらなによりも酷薄な感じ。今回は悪い役の阿部寛もありかな、というイメージでした。酷薄、極悪度が薄まったように思います。 あのひりひりした痛みを伴うような、そん...
シリーズの転換点に来ているのでしょう。 これまで信次郎は私の中では天知茂がベストでした。 ニヒルな感じ、知的なものを備えながらなによりも酷薄な感じ。今回は悪い役の阿部寛もありかな、というイメージでした。酷薄、極悪度が薄まったように思います。 あのひりひりした痛みを伴うような、そんな空気が少なくなって、呼吸しやすくなりました。 ぐーっと謎解きミステリーに近寄ってきた感じ。 登場人物を集めておいて謎解きをするのは、本格ミステリーですよねえ。 しかも、あんなに使い手の信次郎が、ほとんど安楽椅子探偵。これはシリーズの転換点と思えてしようがありません。 女性の魅力がおのおの増してます。今回はちょっとしか登場しない人たちも、ぐーんと魅力アップ。その少ない一言からサイドストーリーが描けそうな成長振りと、書かれていない生活が十分に想像されるところがとてもお見事です。 ラストシーンは不穏といえば不穏。 しかし、信次郎は遠野屋が苦しんでいる・困っているのを見るのが好きなんですよね。それも、他人に苦しめられているのを見るのが好き。決して自分で苦しませるのが好きなわけではないと思います。よって、遠野屋が滅びるようなことは、しますまい。遠野屋が他人に、それも大きな敵に苦しめられるのを見続けるためには遠野屋が存続しませんと。だから、力も出すのでしょう。信次郎の笑顔の種はそこにあると読み終えたところです。 どんなに悪ぶったことを言っても、しても、登場シーンが格好良く決まる者は、とびきりのヒーローだと、今回確信しました。 次回作の冒頭が実に楽しみです。
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シリーズとしては相変わらず面白い。奉公人おちやが攫われ、遠野屋の積荷を乗せた船が行方を消す。そして、それらは信次郎が追う死体とも結びついていく。 信次郎の謎解きは冴え渡っている。しかし清之介についての描写が残念に感じるようになってきた。というのもシリーズ初期にあった信次郎が清之...
シリーズとしては相変わらず面白い。奉公人おちやが攫われ、遠野屋の積荷を乗せた船が行方を消す。そして、それらは信次郎が追う死体とも結びついていく。 信次郎の謎解きは冴え渡っている。しかし清之介についての描写が残念に感じるようになってきた。というのもシリーズ初期にあった信次郎が清之介を意識していた程の清之介の鋭さが全く無くなっている。その平凡さを町人として馴染んできたからだ、とするのであれば、今までは方向性は違うが2人とも人なみはずれたもの(異常さ)があったからバランスがとれていたのに、清之介が凡庸になり伊佐冶のような共に謎とくような、読者に寄り添うような人柄が増えたがために、信次郎の異常性が押し付けられているような気がして、あまり爽快な気持ちになれなくなってきた。 信次郎に叱咤されることも増えてきたし、清之介推しとしてはシンプルに辛い……。
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信次郎の推測が神がかってます。考えるだけでほぼ動かず、高みの見物と決め込んでるのが粋で、薄情さに磨きがかかってます。遠野屋さんには、穏やかに商いをしていってもらいたいのに、いつも不穏で不憫です(笑)。 梅屋の料理が食べたいなぁ。おくみちゃんいいこだなぁ。
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