米国海運100年の変遷 アメリカン・プレジデント・ラインズと先駆者たち

ジョン・ニーヴェン(著者), 山本裕(訳者)

• 販売会社／発売会社: 中央経済社/中央経済グループパブ
• 発売年月日: 2025/02/10
• JAN: 9784502526817

商品レビュー

2025/03/06

パナマルートの重要性
- メールラインは、アメリカの移民にとって最も迅速で快適、かつ危険の少ない航路を提供した。
- 1855年に完成したパナマ鉄道と接続し、ニューヨークとサンフランシスコの間の移動時間を約21日まで短縮。

経営の変遷
- 1856年にウィリアム・アスピンウォールが社長職を退任し、その後はウィリアム・ダヴィッジが後任となる。
- ダヴィッジの時代は拡大ではなく統合の時代であり、新造船の建造は行われなかった。
- ヴァンダービルトとの競争があり、メールラインが競争相手の船を高額で買い取ったことで、ヴァンダービルトは競争から撤退。

ダラーラインの台頭
- ダラー家がパナマ運河を利用した航路を開拓し、1920年には世界一周の定期運航を開始。
- ダラーラインの船隊は最大46隻を誇り、100万トン以上の貨物を運送。

経済の変動と企業戦略
- 戦後の不況の影響で、輸送量は減少したが、ダラーラインは新造船の建造を進め、太平洋航路の事業を拡大。
- 1922年から1925年にかけて人員整理を行い、経営の改善を図った。

船舶の購入と再編成
- ダラーラインは、他の船会社からの船舶購入や入札に成功し、経営権を強化。
- 1930年代には、労働問題や経済状況の変化に対処しながら、企業の再編成を進めた。

戦時下の業績
- 第二次世界大戦中、ダラーラインは貨物収入が増加し、多くの収益を上げた。
- 戦後、ダラーラインとアメリカン・プレジデント・ラインズ（APL）との統合が進められ、さらなる成長が期待された。