商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2025/02/27 |
| JAN | 9784103561316 |
- 書籍
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逃亡者は北へ向かう
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逃亡者は北へ向かう
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商品レビュー
3.9
277件のお客様レビュー
第173回直木賞候補作6作品のうち、5冊目に読んだ今作。 ただただ悲しかった。プロローグに結末をもってきていることで結末を知りながらその経緯を振り返って読んで知ることになる構成なのだが、結末を知っているからこそ悲しすぎる。悲しみのオンパレードだった。ドバッと泣きたいときに読むべ...
第173回直木賞候補作6作品のうち、5冊目に読んだ今作。 ただただ悲しかった。プロローグに結末をもってきていることで結末を知りながらその経緯を振り返って読んで知ることになる構成なのだが、結末を知っているからこそ悲しすぎる。悲しみのオンパレードだった。ドバッと泣きたいときに読むべし。
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ほぼ一気読みは、久しぶり。活字に魂を奪われるような時間でした。 不穏なプロローグで始まるこの物語。主人公は、愛と運の神様に見放されたような青年・真柴。彼の運命は、ある事件に巻き込まれた後の東北大震災で、予想もできない方向に進みます。最初は小さかった雪の粒が、震災の坂を下りながら...
ほぼ一気読みは、久しぶり。活字に魂を奪われるような時間でした。 不穏なプロローグで始まるこの物語。主人公は、愛と運の神様に見放されたような青年・真柴。彼の運命は、ある事件に巻き込まれた後の東北大震災で、予想もできない方向に進みます。最初は小さかった雪の粒が、震災の坂を下りながら 不気味で巨大な雪ダルマになっていくように。 この物語には三人の主要な人物が登場します。一人目は不遇の青年、真柴。ある目的を果たすために北へと向かいます。罪を犯したのですが、捕まるわけにはいかず、必死で逃げます。 二人目は、犯人を追う刑事、陣内。陣内自身、震災で大切な娘を失ってしまいます。そして、真柴の出自や立場が明らかになるにつれ、自分とシンクロ。複雑な気持ちを抱きながら、真柴を救うために(と理解しました)追い続けます。 そして三人目は、船を冲に出していて助かった漁師、村木。両親と妻は亡くなったけれど、5歳の息子は行方不明。必死で探し続けます。 この物語は、リアリティに富んだサスペンスとして素晴らしい。ですが、さらに胸を打たれたのは、登場人物それぞれの心理描写の細やかさ。先の三名の他に、陣内のバディ刑事、藤島も見逃すことができません。家族全員が無事だった藤島は、言いようのない罪悪感を抱きます。自分にできることを遂行しながら、懸命に陣内を支える姿が印象的です。 登場人物にはみな事情があり、それぞれの立場から物を見ることで、見える景色が変わります。陣内が、真柴を追う中で放った言葉の優しさに心が動かされます。「起きた出来事そのものは短絡的に見えても、本人にしか分からない事情が絡んでいるものだ。そこが今回の事件解決の糸口になる可能性は否定できない」それぞれの人物が抱える困難と失望と希望。それらが絡み合って、重厚で温かい物語が紡がれています。 岩手県出身の柚月さんは、震災でご両親を亡くされたそうです。震災直後に「書かなければ」と思われたそうですが、夜に夢を見て、書き続けられなかったとか。そんな柚月さんを勇気づけたのは、震災から8年くらい経って見た成人式の光景。震災当時 小学生高学年だった彼らには、辛いこともあったはず。それなのに、今、晴れやかに笑っている。その笑顔に背中を押され、14年経ってやっと書けたとのことです。 この物語の中で最も心を打たれたのは、最後 数ページの村木の言葉。胸の奥まで、じんわり沁み込みました。
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震災を思い出してしまうためか、ページを捲る指はなかなかスムーズとは言えなかったけれど、心に刺さるテーマと震災の状況が相まって、より深く心に染み込んできた。 読後にじんわりと心に染み渡る
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