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更生記 春陽文庫 探偵小説篇
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更生記 春陽文庫 探偵小説篇

佐藤春夫(著者), 横尾忠則(絵)

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更生記 春陽文庫 探偵小説篇

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 春陽堂書店
発売年月日 2025/01/29
JAN 9784394980155

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2025/02/04

 医学生の大場は、ある晩、線路で自殺を図ろうとしていた女性を保護し、姉と共に暮らす自宅へ連れ帰った。しかし彼女は事情を語ろうとはせず、名前すら明かすことを拒み、警察へは絶対通報しないでくれと言うのであった。困った大場から相談を受けた精神病学の猪俣助教授が彼の家に向かうと、彼女はヒ...

 医学生の大場は、ある晩、線路で自殺を図ろうとしていた女性を保護し、姉と共に暮らす自宅へ連れ帰った。しかし彼女は事情を語ろうとはせず、名前すら明かすことを拒み、警察へは絶対通報しないでくれと言うのであった。困った大場から相談を受けた精神病学の猪俣助教授が彼の家に向かうと、彼女はヒステリーの発作を起こし気絶してしまった。果たして彼女は何者なのか、またどのような秘密を抱えているのか、それを猪股は探っていく。    佐藤春夫が「指紋」や「女誡扇綺譚」といった探偵小説(ミステリー)を書いたのは有名な話だが、本書も、女が自殺をしようとする謎を、いくつかの手掛かりをもとに探偵役の猪俣が解き明かしていく探偵小説と考えることも十分可能だと思われる。  また本書では、女(辰子)のかつての恋人?として濱地英三郎という作家が登場するが、彼は大正時代に「地上」という作品で天才作家と称され、その後スキャンダルで失墜した島田清次郎をモデルにしているとのこと。本書でもそのスキャンダルに関するところが使われている。  自殺しようと試み、またヒステリーを起こしてしまう、その謎を解く過程も面白いが、猪俣助教授自身、また作者佐藤春夫の分身と思しき濱地の知己である作家の須藤初雄、さらには辰子の兄青野男爵といった登場人物の性格や、相互間でのやり取りから窺えるそれぞれの心理が克明に描かれていて、とても読み応えがある。  新聞小説ということもあり、展開が早く、文章も平易でサクサク読める。    巻末に収録された大木志門「佐藤春夫と島田清次郎ー『更生記』の「ヒステリー」と「ミステリー」」は必読!

Posted by ブクログ