生成AI・30の論点 2025-2026

城田真琴(著者)

• 販売会社／発売会社: 日経BP/日経BPマーケティン
• 発売年月日: 2025/01/18
• JAN: 9784296121656

商品レビュー

2025/03/02

2. 生成AI企業のビジネスモデル
- 持続可能性の懸念: 生成AI企業のビジネスモデルは長期的に持続可能か疑問視されており、運営コストと収益のバランスが問題となっている。
- OpenAIの急成長: ChatGPTの普及により、OpenAIは2024年に37億ドルの収益が見込まれるが、運営コストが87億ドルに達するため、約50億ドルの損失が予想される。
- Stability AIの苦境: 収益1100万ドルに対してコストが1億5300万ドルに達する見込みで、厳しいキャッシュフローの問題を抱えている。

3. AI技術の進化と課題
- ソフトウェア開発エージェントの登場: AIによるコード生成は進化しており、プロジェクト全体の構造を把握し、戦略を立案する能力を持つ。
- 技術的課題: 解決率の低さやプログラミング言語の制約、一貫性の欠如、創造性の制限などが挙げられている。

4. AIとメディア企業の対立
- データ利用の緊張: AI企業とメディア企業間でデータの無断利用に関する訴訟が相次いでおり、著作権侵害が問題視されている。
- 新たな収益分配プログラムの導入: Perplexity AIは出版社との収益分配プログラムを発表し、コンテンツの合法的な使用を促進する。

5. 社会的影響と規制
- フェイクコンテンツ対策: 欧州連合はAI Actを通じて透明性要件を強化し、AI生成コンテンツのラベリングを義務付ける方針を示している。
- メディアリテラシーの重要性: フェイクコンテンツに対して社会全体での教育やユーザーの意識向上が必要とされている。

6. ソブリンAI戦略
- 国際的な動向: 中国、ロシア、インド、サウジアラビアなどがソブリンAIに積極的で、国家主導の戦略を展開している。
- 日本の対応: 日本は2024年までに半導体・AI分野に10兆円規模の公的支援を行い、次世代半導体の研究開発を推進する。

2025/02/16

生成AIに関する最新の幅広いトピック30個とそれに対する論評が各4～5ページ程度にコンパクトにまとめられている。説明もわかりやすいので、忙しくて生成AIをキャッチアップしたいができていない自分のような人間にはぴったりの書籍だった。