自治体戦略としての総合計画 職員参加と住民参加を踏まえた策定・実施に向けて

竹内直人(編著), 松井望(編著)

• 販売会社／発売会社: 第一法規出版
• 発売年月日: 2024/12/18
• JAN: 9784474046634

商品レビュー

2025/01/30

1. 計画策定における現状と課題
- 各府省での法律に基づく計画策定要請が依然として多く、自治体の独自性が損なわれる可能性がある。
- 自治体は、関連計画の総合化や一元化を試みる必要があるが、計画の分立状況が続いている。

2. 総合計画の意義と限界
- 総合計画は万能ではなく、策定の負担や実効性に疑念が生じることがある。
- 自治体においては、総合計画の策定が義務化されていないため、計画の必要性を再評価する必要がある。

3. 住民参加の重要性
- 福井県の新たな総合計画は県民参加を重視し、有識者セミナーやワークショップなど多様な手法を用いている。
- 参加プロセスの設計が重要であり、県民が計画を「自分ごと」とすることを目指している。

4. 計画策定における職員参加
- 自治体の計画策定は特定部門に限らず、組織全体から職員が参加することが求められる。
- 職員参加によって、政策の総合化や信頼性の向上、人材育成が期待される。

5. 地方分権と自治体の関係
- 都道府県が市町村の自主性を尊重しつつ支援する役割を果たす必要がある。
- 市町村の権限と責任の明確化が重要であり、適切な役割分担の合意が求められる。

6. 奈良モデルの取組み
- 奈良県の「奈良モデル」は、市町村の自主性を支援するために、様々な広域連携や業務代行を行う。
- 県と市町村の協力によって、持続可能で効率的な行財政運営を目指している。

7. 住民参加と市政の関係
- 住民参加が市民のウェルビーイングを向上させることが期待されている。
- 住民のニーズを反映するためには、様々な参加手法を用いる必要がある。

8. 福島県の復興計画
- 福島県は、復興ビジョンと復興計画を策定し、地域ごとの進捗や新たな課題に対応している。
- 県民の理解促進やSDGsを活用した取り組みが重要視されている。

9. 総合戦略と総合計画の関係
- 総合戦略は、法律に基づいて広い行政分野を対象とした計画であり、総合計画との整合性が求められる。
- 地方創生における計画策定の義務付けが、新たな取り組みを促進することが期待されている。