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国際政治史 新版 主権国家体系のあゆみ 有斐閣ストゥディア
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国際政治史 新版 主権国家体系のあゆみ 有斐閣ストゥディア

小川浩之(著者), 板橋拓己(著者), 青野利彦(著者)

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国際政治史 新版 主権国家体系のあゆみ 有斐閣ストゥディア

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 有斐閣
発売年月日 2024/11/14
JAN 9784641151260

国際政治史 新版

¥2,530

商品レビュー

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2025/10/13

本書は、1517年の宗教改革から現代にいたるまで (初版では2017年までとちょうど500年! 新版は補章を追加し2024年までをカバー)、国際政治の流れを解説する。有斐閣らしく非常に教科書的で、1章およそ20ページずつで構成され、平易で読みやすい文体ながら、情報密度がとても高く...

本書は、1517年の宗教改革から現代にいたるまで (初版では2017年までとちょうど500年! 新版は補章を追加し2024年までをカバー)、国際政治の流れを解説する。有斐閣らしく非常に教科書的で、1章およそ20ページずつで構成され、平易で読みやすい文体ながら、情報密度がとても高く、かつ15章 (+補章) もあるので、非常に読み応えのある1冊である。流れは概ね時系列で頭に入りやすい。また、網羅性が高く、西洋に限らず東洋・アジア・アフリカまで広く着目する。 私は高校でろくに社会を勉強せず、大学に入って政治学から社会に興味を持ち始めたので、国際政治に必要な世界史の知識を得るのに苦労したが、網羅性が高く「流れ」の説明にも長けている本書のおかげで、国際政治を語るうえでおよそ前提知識として求められるであろう歴史について効率的に学習することができ、非常に有用であった。特に、植民地主義・第一次世界大戦・欧州連合など、重要で興味もあったもののなかなか歴史的経緯を理解できていなかった事象について、最低限の理解をすることができた。読むのに時間はかかるが、これだけの内容をこれだけ読みやすくまとめ上げているのは圧巻。現代社会を捉えるための世界の歴史を俯瞰的に知りたい人には強くおすすめできる。

Posted by ブクログ

2025/04/22

主題: 本書は、16~17世紀ヨーロッパにおける近代「主権国家体系」の誕生から、その世界的拡大、二つの世界大戦と冷戦による変容を経て、グローバル化と多極化が進む現代に至るまでの国際政治の歴史的歩みを体系的に解説する入門書。歴史、理論、アクター、イシューという多角的な視座を提供する...

主題: 本書は、16~17世紀ヨーロッパにおける近代「主権国家体系」の誕生から、その世界的拡大、二つの世界大戦と冷戦による変容を経て、グローバル化と多極化が進む現代に至るまでの国際政治の歴史的歩みを体系的に解説する入門書。歴史、理論、アクター、イシューという多角的な視座を提供する構成。 主権国家体系の誕生と展開 (17世紀~19世紀): 生成: 近代主権国家(領域性、主権性、平等性)が、中央集権化、戦争(「戦争が国家を作る」)、軍事革命、外交(宮廷外交)、勢力均衡といった要素の中で生成。三十年戦争とウェストファリア条約(1648年)が画期となり、「国家理性」に基づく無差別戦争観も登場。 動揺と再編: フランス革命とナポレオン戦争が主権国家体系に衝撃を与え、ナショナリズムを拡散。戦後のウィーン体制は正統主義と勢力均衡、会議外交で安定を図るも、19世紀を通じてナショナリズム(1848年革命等)やクリミア戦争により動揺。イタリア・ドイツ統一を経て崩壊し、ビスマルク体制へ。 帝国主義: 19世紀後半、列強は国民国家形成と並行し、経済的・イデオロギー的動機から世界的な帝国主義的膨張(アフリカ分割等)を進め、対立を激化させる(三国同盟 vs 三国協商、建艦競争)。 二つの世界大戦と冷戦 (20世紀): 第一次世界大戦: 帝国主義的対立と軍拡競争が第一次世界大戦(総力戦)を招き、ヨーロッパ中心の国際秩序は崩壊。戦後は民族自決原則が提唱され、国際連盟による集団安全保障が試みられるも、ヴェルサイユ体制の矛盾(対独強硬策等)や大国の利己主義により挫折。 第二次世界大戦: ヴェルサイユ体制の不安定さ、世界恐慌、ファシズム台頭などを背景に第二次世界大戦が勃発。世界規模の総力戦を経て連合国が勝利。戦後は米ソ超大国の台頭、ヨーロッパの地位低下、国際連合・ブレトンウッズ体制創設、脱植民地化の開始という大きな構造変化が生じる。 冷戦: 戦後、米ソはイデオロギーと安全保障構想で対立し、世界は二極構造に(鉄のカーテン)。封じ込め政策、NATO結成、熱戦(朝鮮戦争、ベトナム戦争)、核の恐怖(キューバ危機)、第三世界の動向、デタント(緊張緩和)とその終焉を経て、ゴルバチョフ改革、東欧民主化、ベルリンの壁崩壊、ソ連解体(1991年)により終結。 冷戦後の世界 (20世紀末~現代): 新秩序模索: 冷戦終結直後はアメリカ一極構造となるも、民族紛争が多発(旧ユーゴ等)。経済・情報・人の移動におけるグローバル化が急速に進展し、国家主権のあり方が変容。テロ、環境、格差などグローバルな課題が顕在化し、地域統合(EU等)も進む。 21世紀の動向: グローバル・パワー・トランジション(米相対的低下、中印台頭、露復活)による多極化。テロとの戦い(9.11以降)、難民問題、ポピュリズム台頭、国家主権の再評価。海洋秩序、ウクライナ危機、サイバー脅威、核問題など新たな対立と課題。グローバル・ガバナンスの模索が続く。 結論: グローバル化が進む現代においても、主権国家は変容しつつも国際政治の主要アクターであり続けており、その役割と主権のあり方は常に問い直されている。

Posted by ブクログ