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推しはまだ生きているか
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推しはまだ生きているか

人間六度(著者)

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推しはまだ生きているか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2024/10/25
JAN 9784087718713

推しはまだ生きているか

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2024/11/22

現代社会へのシニカルな視点を感じるSF短編集。 どの作品も読みごたえがあり、長編に匹敵するカロリーを持っていた。 どこかで見たような設定もちらほらありつつ、しっかりとオリジナリティがある。 基本的にどの作品もディストピアなんだけど、 絶望の中に一筋の希望やぬくもり(時には狂気)を...

現代社会へのシニカルな視点を感じるSF短編集。 どの作品も読みごたえがあり、長編に匹敵するカロリーを持っていた。 どこかで見たような設定もちらほらありつつ、しっかりとオリジナリティがある。 基本的にどの作品もディストピアなんだけど、 絶望の中に一筋の希望やぬくもり(時には狂気)を感じさせる、人間賛歌になっている。 個人的には「完全努力主義社会」が衝撃的でした。 いわゆる「感情ポルノ」や、大谷フィーバー的なものへの皮肉を感じて。

Posted by ブクログ

2024/11/20

人間六度を読むのは「きみは雪をみることができない」以来の2回目。5つの作品から成るSF短編集。この本も帯にいろいろと書いてある。「ダ・ヴィンチ・恐山さん」、「志賀玲太さん」残念ながら両者とも知らなかった。 前回読んだ「きみは雪をみることができない」の感想文を読み返したら、今一つ...

人間六度を読むのは「きみは雪をみることができない」以来の2回目。5つの作品から成るSF短編集。この本も帯にいろいろと書いてある。「ダ・ヴィンチ・恐山さん」、「志賀玲太さん」残念ながら両者とも知らなかった。 前回読んだ「きみは雪をみることができない」の感想文を読み返したら、今一つで「次作に期待!」と書かれてあった。果たしてそれは叶えられているのだろうかと考えながら読み進めた。さあ、各作品についてじっくり読んでみるか。 〇「サステナート314」 恒星間飛行、それに纏わるお決まりの「ソイレント・グリーン」的な背景に加えて、GLSF未満の友情、そして意外な結末。なんか一つでも深堀して欲しかったな。 〇「推しはまだ生きているか」 表題作。デストピア世界の中で生きる厳しさ。カルシウムを分解するって一体どういう意味?と考えながら読み進める。結局、カルシウム分解と言ってもコンクリートだけに影響するみたい。他のカルシウムには影響なし。良かった。推しは生きる希望・活力、これはどの時代でも同じ、形を変えて存在し続ける。推すもの同士、推しを得た世界の話はネタバレになるので割愛します。 〇「完全努力主義社会」 敵は異星人M&M。主人公は国を代表して戦う、愛する彼のために。ん?それだけ?なのか。 〇「君のための淘汰」 これはカマキリに寄生したハリガネムシか?寄生獣のパクリか?パラサイト同士で戦うなんて、やっぱり寄生獣のパクリだな。 〇「福祉兵器309」 本作品が一番良かった。閉塞感で満たされている日本に対するアイロニー満載の作品。全体的な構成も優れていて、主人公二人の関係も緊張感があって良い。そして、最後のアクセントも効いており、これが本作品を貫くテーマの回答とも言える。 65歳を過ぎて年金を貰い始めた高齢者が「老骸」となり、65歳未満の若者世代が支払う年金の掛け金「奥豊」を吸い上げる。若者代表の福祉兵器が「奥豊」を取り戻すことで、子育て世代の資金に充てる。誰だ?こんな制度を作ることを決断した「決断者」は?あれ?これってどこかの国に似ているな。「老骸」を甘やかしちゃあいかんよ!若者は「老骸」を始末することで、安心して生活していくことができる。今はとにかく「老骸」の数が多いので、出現したのを福祉兵器で抹殺、出現したのを福祉兵器で抹殺を繰り返すしかない。この年金制度が破綻したら、日本、いや王球は完全崩壊してしまうのだろうか。考えさせられる作品でした。 前回読んだ「きみは雪をみることができない」に比べて格段に実力が伸びているのは明らか。今回で十分に短編は楽しめたので、この状態を保ちつつ新しい中・長編をどんどん発表して戴けることを期待している。順調に行けば大きな賞も貰えると思います。

Posted by ブクログ

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