商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 明石書店 |
| 発売年月日 | 2024/10/21 |
| JAN | 9784750358239 |
- 書籍
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グローバル感染症の行方
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グローバル感染症の行方
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グローバル・ヘルス・ガバナンスの複雑性と地政学の影響 本書は、地球規模の健康課題を管理するグローバル・ヘルス・ガバナンスの複雑さを解説し、多数の関係者が関与する三つの政治空間の存在を指摘します。近年、米中関係やウクライナ侵攻といった地政学的な動向が、世界の保健問題管理に強い影響を...
グローバル・ヘルス・ガバナンスの複雑性と地政学の影響 本書は、地球規模の健康課題を管理するグローバル・ヘルス・ガバナンスの複雑さを解説し、多数の関係者が関与する三つの政治空間の存在を指摘します。近年、米中関係やウクライナ侵攻といった地政学的な動向が、世界の保健問題管理に強い影響を与えている現状を分析し、多国間主義の変容としてミニラテラリズムの台頭や地域協力の重要性を強調します。 パンデミック下の国際協力と課題:ワクチン開発と供給格差 新型コロナウイルス・パンデミック下での国際協力における様々な問題を検証し、感染症対策リソースへのアクセスギャップ、情報共有の欠如、各国の公衆衛生対応能力の不足を課題として指摘します。mRNAワクチン開発の成功要因と、ワクチン供給における深刻な格差、それを是正するためのCOVAXの限界、ワクチン製造能力分散化のための技術移転の必要性と課題について詳述します。 主要アクターの取り組み:中国、欧州、アフリカ、韓国、ドイツ、WHO パンデミック下における主要アクターの取り組みとして、中国のワクチン外交、欧州保健連合の設立、アフリカCDCの地域対応強化、韓国のグローバル・バイオ製造訓練ハブ設立、ドイツのパンデミック・疫学情報ハブ設立、そしてWHOアカデミーの設立目的と活動を紹介し、各主体の戦略と貢献を分析します。 地域内保健協力の重要性と課題:アジア太平洋地域を中心に 感染症対策における地域内保健協力の重要性を強調し、歴史的な取り組みから現代の枠組み(日米、Quad)を紹介します。台湾との連携の重要性とその政治的課題にも触れ、地域レベルでの協力が情報共有や相互扶助、地域特有の課題解決に不可欠であることを論じます。 感染症対策における社会イノベーションとパートナーシップ 感染症への備えと対応には、テクノロジーだけでなく、社会の変化に即した社会的なイノベーションが不可欠であると指摘します。気候変動、都市化、貧困、紛争、ワクチン接種拒否といった複合的な要因に対応するため、医学分野だけでなく様々な専門知識を持つアクターの連携によるホリスティックなアプローチやパートナーシップの重要性を強調します。 日本のパンデミックへの関与と今後の役割 日本が長年にわたり国際的な保健協力に関与してきた歴史と、パンデミック下での多角的な支援について解説します。日本の「長寿健康社会」という独自性や、「保健外交」としての戦略的意義を位置づけ、今後もアジア太平洋地域において、日米や友好国と連携し、地域のヘルス・セキュリティ強化に貢献することが期待されると論じます。 結論:パンデミック後の課題と分野横断的な協力の必要性 パンデミック後、社会の関心が他の危機に移りやすい現状に触れ、多様化する脅威に対応するためには、分野を縦割りするのではなく、より広い視野で問題に取り組む必要性を示唆します。ヘルス・セキュリティ上の要請と地政学的な現実の間でバランスを取りながら、国際協力を推進していくことの重要性を強調し、本書を締めくくります。
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