商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2024/10/21 |
| JAN | 9784122075658 |
- 書籍
- 文庫
水底のスピカ
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水底のスピカ
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商品レビュー
4.4
5件のお客様レビュー
2025/11/05 北海道の白麗高校というところに通う女子高生の更紗、美令、和奈の3人を中心にした青春系のお話。 スピカというのは星を指す言葉だけど、水底ってどういうこと?と思えばぜひ最後まで読んで欲しいなと思います。 3人がそれぞれ秘めた想いなどを持ちそれを少しずつ曝け出せる...
2025/11/05 北海道の白麗高校というところに通う女子高生の更紗、美令、和奈の3人を中心にした青春系のお話。 スピカというのは星を指す言葉だけど、水底ってどういうこと?と思えばぜひ最後まで読んで欲しいなと思います。 3人がそれぞれ秘めた想いなどを持ちそれを少しずつ曝け出せる仲に進展していくような物語の進み方です。 高校生で思春期だからこそあれこれ(考える必要のないことまで)考えるよねという場面が多くありその描写がとても具体的だなと感じます。 ストーリー自体はものすごく容姿端麗で全校生徒の目を惹きつける美令が白麗高校へ転校してくる、というところから始まります。 なぜ転校してきたのか、美令のとてもミステリアスな感じの雰囲気はどこから来るのかと言った事柄を中心に高校生ならではの青春も織り混ざってとても面白かったり夏がしく思えるようなこともたくさんある物語になっていると思います。
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読み応え抜群!! 和奈に共感した。自分は特別で孤高と思いたい、特別な人のそばにいて自分も特別だと思われたいけれども実際は自分の平凡さが際立つだけ。嫉妬、焦り、劣等感とか、思春期の子が持っているものをさらけ出していて過去の自分を思い出して恥ずかしくなった。 和奈は高校生のうちにそ...
読み応え抜群!! 和奈に共感した。自分は特別で孤高と思いたい、特別な人のそばにいて自分も特別だと思われたいけれども実際は自分の平凡さが際立つだけ。嫉妬、焦り、劣等感とか、思春期の子が持っているものをさらけ出していて過去の自分を思い出して恥ずかしくなった。 和奈は高校生のうちにそういった負の感情を乗り越えているけれども、大学生の私はまだそういった感情をもっている。よくない。 紆余曲折あれどみんな仲良くなってきれいな友情だなと思って安心。皮肉ではなく。こういったきれいなオチは、今までだったら「結局そうかよ」と思ってしまっていたけれども、今回はそうはならなかった。自分が成長したのか作者がすごいのか。多分後者。それぞれの持っているコンプレックスというか闇がちゃんと書かれていてそれぞれに共感できたから。更紗とか、最初は嫌なやつやなあと思いつつも共感できて、そういった共感の積み重ねが最後の納得感に繋がるのかなと。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何の前知識もなく読んでみました。 ストーリー的には大きな展開はなく、淡々と高校生活が進んでいきます。 非常にリアリティがあり、いるよなあこういう子と重ねながら読んでいました。非常に共感できる部分も沢山ありました。まるでもう一度自分も高校生をやっているような気持ちになりました。 最後どうなるのかなと思っていましたが、美玲が取った海での行動に一気に鳥肌が立ち、なぜか自然と涙がこぼれました。 友だちと同じ目線に立ってみる。 簡単なようでとてもとても難しいことだと思います。 人は誰でも、友だちだと思いながらも友だちだからこそ、どこか自分より優れている、劣っていると感じる部分を感じている。 そこで優越感に浸ったり、劣等感に陥ったり。 思春期の女子なんて特に難しい。本当の友だちって何だろうと誰もが一度は考える。 けれどそんな難しいことは抜きにして、自然とおそらく本能で友だちの目線を肌で全身で感じる美玲の行動はとても美しくて、素直に素敵だなあ。と感じました。 文庫本の解説も非常に自分の感性と近い事が書かれていて良かったです。 もう一つ心に残ったところ。 犬は純粋にその人の辛さをそのまま受け止めることができるのに、どうして人はあの人よりも自分の方が辛いとか、勝手に辛さを自分の物差しで比べてしまうのか。 他人の痛みを自分のことのように感じることはできなくても、辛いんだね。とそのまま受け止めてただただそばにいる。それだけで十分なんだと言われているような気持ちになりました。
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