商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 山と渓谷社 |
| 発売年月日 | 2024/10/16 |
| JAN | 9784635050036 |
- 書籍
- 文庫
羆吼ゆる山
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羆吼ゆる山
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商品レビュー
4.1
8件のお客様レビュー
著者は北海道日高地方の山中でヒグマと対峙し続けてきた猟師であり、戦中〜戦後の時期はこの民間人による狩猟こそが野生に対抗する主力だったことが理解できる。付かず離れずの距離感で対峙するヒグマとの命のやり取りは、様々なエピソードからも壮絶かつドラマティックである。 ヒグマと直接やり合...
著者は北海道日高地方の山中でヒグマと対峙し続けてきた猟師であり、戦中〜戦後の時期はこの民間人による狩猟こそが野生に対抗する主力だったことが理解できる。付かず離れずの距離感で対峙するヒグマとの命のやり取りは、様々なエピソードからも壮絶かつドラマティックである。 ヒグマと直接やり合った経験があるからこその記述は目を奪われる。ヒグマと向き合ったときに逃げるのではなくむしろ抱きついていって刺刀で心臓を一突きするとか、村田銃とライフルの違いといったディテールは猟師ならではの視点だろう。一方で状況説明が細かすぎるが故に土地勘のない読者は置いてけぼりにされる感じもある。 クマ被害の増加が懸念される昨今、だれがこの野生に向き合うのか。アイヌから入植者、そして現代を生きる我々にこの問題は突きつけられている。長らく絶版となっていた名著が出版社を代えて復刊ということで、この機会に多くの人々に読んでもらいたい。
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北海道の深淵なる山々に抱かれて生まれ育った著者が語る、羆に特化したエピソードの数々。 理屈を超越した命のやり取りに対し、畏敬の念を感じざるを得ない。 幼い仔を残して母熊が人間に屠られていく描写には、やりきれない哀惜を覚えることは確かだが、討ち取る人間の側が自然の摂理に対しどこまで...
北海道の深淵なる山々に抱かれて生まれ育った著者が語る、羆に特化したエピソードの数々。 理屈を超越した命のやり取りに対し、畏敬の念を感じざるを得ない。 幼い仔を残して母熊が人間に屠られていく描写には、やりきれない哀惜を覚えることは確かだが、討ち取る人間の側が自然の摂理に対しどこまでも真摯かつ敬虔な態度であるから、こちらも厳粛に受け止めるより他ない。 そして、当時の山に生きた人たちがことごとく備えていたであろうとんでもないサヴァイヴァルスキルがさらりと綴られているのが、実にかっこいい。 例えばそこらにある木々や草で簡易の宿泊小屋を作ったり、山中で食料となる鳥獣や山菜等を自給自足しながら幾日も歩き回ったり、今の時代であればアウトドアの神様として祀られるような所業こそが、まさしく彼らにとっては日常であった。 しかしそのような日常も、著者が晩年を迎える頃には大きな転換を迎えることになったはず。 第二次世界大戦を挟み、科学技術が飛躍的な進歩を遂げ、地球の環境をドラスティックに変容させていった20世紀を生きた著者がその身で見て聞いて体験した日本の山が、本書の中にはある。
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狸とムジナは違うと…。近所の狸は驚くと死んだフリ(狸寝入り)するらしいから、筆者が言うムジナなんだろう
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