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藍を継ぐ海
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藍を継ぐ海

伊与原新(著者)

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藍を継ぐ海

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2024/09/26
JAN 9784103362142

藍を継ぐ海

¥1,760

商品レビュー

3.8

481件のお客様レビュー

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2026/05/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

蘊蓄を軸にしながらも堅苦しさを感じさせず、知識と物語が心地よく溶け合う短編集だった。 萩焼、オオカミ、長崎の原爆投下後の影響調査、駅逓、隕石、ウミガメ――どれも専門的でありながら、読者の興味を自然に引き寄せる題材ばかりで、読み進めるほどに「学ぶ楽しさ」と「物語を味わう楽しさ」が同時に満たされていく。 ほのぼのとした人間ドラマとのバランスも絶妙で、読後には温かい余韻が残った。 特に印象に残ったのは、「狼犬ダイアリー」「星隕つ駅逓」「藍を継ぐ海」の三編である。 「狼犬ダイアリー」では、オオカミが絶滅に至った背景や、かつて人間が狼と犬の混血である“狼混”を作り利用していたという歴史的事実が紹介される。 これらの蘊蓄がストーリーと並行して語られることで、物語世界に厚みが生まれ、単なるフィクションを超えたリアリティが感じられた。 知識そのものが読み物として面白く、物語と同じくらい楽しめた点が魅力だった。 「星隕つ駅逓」は、駅逓という制度が存在していたこと自体が新鮮で、歴史の一端を覗き見るような感覚があった。 さらに、隣町に落ちた隕石を「自分の町に落ちたことにして名前をつけよう」とする祖父想いの娘の素朴な願いが微笑ましく、心温まる読後感をもたらしてくれた。 知識と人情味がやさしく混ざり合った作品だった。 「藍を継ぐ海」は、生まれたばかりのウミガメが海へたどり着けず、女の子が持ち帰って“ヘッドスターティング”を行うという展開が描かれている。 ウミガメの生態や保護活動に関する蘊蓄は興味深く、最初は「良いことをしている」という気持ちで読んでいた。 しかし、結果的にはその行為が自然の摂理を乱すことにつながり、人間が安易に自然へ手を加えることの危うさを痛感させられた。 知識と倫理観が交差する、深い余韻を残す一編だった。 全体を通して、蘊蓄と物語が互いを引き立て合う構成が非常に心地よく、短編集としての完成度も高い。 読んでいる間ずっと知的好奇心が刺激され、同時に人間ドラマの温かさに癒やされるという、稀有な読書だった。 読み終えた今、強く思うのは「また同じようなパターンの小説を読みたい」ということだ。 知識を楽しみつつ、物語としても満足できる作品は意外と少ない。 この小説はその両立を見事に果たしており、次に読む本への期待まで膨らませてくれる一冊だった。

Posted by ブクログ

2026/05/23

 直木賞受賞作ということで、図書館リクエストして忘れた頃に来た。グイグイ読める感じでもなく、可もなく不可もなく。  文学に寄せたかったのかな?  8月の銀の雪」の方が科学短編集というこの作者の特色が良かったし、「翠雨の人」も科学者を描いて良かった。

Posted by ブクログ

2026/05/17

歴史と科学と人間の心に染みる話を融合させる名人だなぁ。全く湿っぽくない文章は科学者の特徴なんだろうか?知らなかった世界を見せてくれる不思議な小説だった。

Posted by ブクログ

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