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一九八四
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一九八四

ジョージ・オーウェル(著者), 山形浩生(訳者), つくみず(絵)

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一九八四

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 星海社/講談社
発売年月日 2024/09/26
JAN 9784065370919

一九八四

¥1,980

商品レビュー

4.7

12件のお客様レビュー

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2026/08/06

超監視社会の話。3章からは、嫌さが皮膜のようにずっと纏わりつく感覚があった。 完全統制された世界の隙間に、ところどころ挟み込まれるノスタルジーに癒された。無力な感傷でしかなく、社会を動かす力は持ち合わせていない。個を殺すことが求められる社会において、個人的な感覚ほど対極で無意味...

超監視社会の話。3章からは、嫌さが皮膜のようにずっと纏わりつく感覚があった。 完全統制された世界の隙間に、ところどころ挟み込まれるノスタルジーに癒された。無力な感傷でしかなく、社会を動かす力は持ち合わせていない。個を殺すことが求められる社会において、個人的な感覚ほど対極で無意味なものはない。しかしそれに浸りたくなる気持ちはとてもわかる。 ヨルシカ「思想犯」の「硝子を叩きつける音」が意味するものが分かりました。 以下疑問に始まるメモ ◯言語圧縮によって思想の幅は狭まるのだろうか この世界では「ニュースピーク」による既存言語の削減が、思想統制の大きな柱の一つとなっている。 抽象的なまま漂ってる感覚を掬い上げるため、言葉は使用される。整理や検証には不可欠なツールだ。 しかし、認識や思考が言語に依拠しているという仮説(サピア=ウォーフの仮説)は、強い意味合いで適用することはできない。あくまでこの小説で起きていることは誇張を強めたパロディ。 思考の癖や、略語による本来の意味合いの変質など、より緩やかな傾向として現れうるのだろう。 ◯オーウェルは1984のような未来を予期していたと言えるか 面白かったのは、彼が付録でバーナムの「管理職社会」を大いに批判していること。それはインチキが横行する「管理職」階級が一党独裁を貫く社会だという。オーウェルはその理論を否定した上で、物語に借用している。 物語の末尾でディストピア社会がすでに過去のものとして扱われている事を踏まえると、「確立されることはないし、確立されても長続きはしない」とする彼の主張を汲み取れる。あるいは、似たような社会が発生する予感を強く感じ取っていたからあんなに強い言葉で警告していたのだろうか。 ◯現実の世相が「1984のようだ」と表現されることについて 現実社会が「ディストピア的」になっていると言及するとき、「リアル1984じゃん」みたいな言葉が使われているのをよく目にする。人口に膾炙している作品であるがゆえだ。ただ世にはおそらく、ソフトパワーやアルゴリズムを用いて合意を調達するタイプの統制と、強制力が強い統制がある。露骨な全体主義支配のイメージを用いて、より身近な前者についての解像度を下げることにならなければいいなと思う。(この辺りは解説の木澤氏に追従している)  「1984的である」という表現が何を意味しているのか、知るようにしたいと思った。

Posted by ブクログ

2026/06/15

村上春樹の1Q84の影響で。でも特につながりはない。 架空の行き過ぎた社会主義国家のような超監視社会の省庁で働くウィンストンの視点で語られるディストピア小説。 古い日記を買ってペンで手書きするだけのシーンがすでに、妙な彩りを放つ。 架空の世界を詳細に設定してることだけでもすご...

村上春樹の1Q84の影響で。でも特につながりはない。 架空の行き過ぎた社会主義国家のような超監視社会の省庁で働くウィンストンの視点で語られるディストピア小説。 古い日記を買ってペンで手書きするだけのシーンがすでに、妙な彩りを放つ。 架空の世界を詳細に設定してることだけでもすごいのに、その世界ならではの思考プロセスや言語まで練られているのがすごい。 現実の人がそこで暮らしているんじゃない。架空世界の人がそこで彼らなりの思想で暮らしている。 書物の内容はあまりにも重厚で理解に苦慮したが、その深く練り上げられた内容は衝撃的だった。 そして終盤にかけての、怒涛の…。 重厚で、読むのにエネルギーを使うし時間もかかる。 だがその価値は十分すぎるほどにある。

Posted by ブクログ

2026/04/11

ジョージ・オーウェルの「一九八四年」がフランスでベストセラー中というネットニュースを見かけて再読。以前はハヤカワepi文庫の高橋和久訳を読んだので、今回は異端の翻訳家・山形浩生訳を読了。内容を思い出すと憂鬱な気分になっちゃうのですが、何度読んでも没頭してしまうおそろい小説です。 ...

ジョージ・オーウェルの「一九八四年」がフランスでベストセラー中というネットニュースを見かけて再読。以前はハヤカワepi文庫の高橋和久訳を読んだので、今回は異端の翻訳家・山形浩生訳を読了。内容を思い出すと憂鬱な気分になっちゃうのですが、何度読んでも没頭してしまうおそろい小説です。 オーウェルの書いた「バーナム再考:現状追認知識人の権力盲従とその弊害」という評論も併せて載せてくれているのが良いです。「一九八四年」の世界感のかなりの部分を評論家ジェイムス・バーナムの『管理職革命』『マキャベリ主義者たち』を参考にしていて、そこにオーウェルがスペイン内戦での不合理な体験を重ね合わせていたわけですね。ただ付録の評論ではバーナムの予想した「一九八四年」のような超管理社会は起こり得ないとオーウェルは批判しているのが面白いところ。起こり得ない…と主張しながらも、心の底ではバーナムの予想した未来を恐れていたのかな…と、感じました。そんな未来が起こらないことを願った祈りのような小説だったのではないかと思うと、感動もひとしおです。 ひとつだけ難点を言えば、山形訳のジュリア、奔放な口調が魅力ですが、すでにやや口調が古いのが気になりました。あと挿絵は不要だったかなぁと。特に、第三部のウィンストンとジュリアが並んでベンチに座ってるシーン、第三部の凄惨な印象を阻害してしまって非常に残念に思いました。 というわけで、私のオススメの「一九八四年」の読み方は、ハヤカワepi文庫版を読んで、山形浩生さんのブログにも載ってる「バーナム再考:現状追認知識人の権力盲従とその弊害」を読む、ですかね(^_^;)。

Posted by ブクログ

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