タナトスの蒐集匣 ―耽美幻想作品集― 新潮文庫nex

アンソロジー(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2024/09/30
• JAN: 9784101802947

商品レビュー

2025/11/13

「桜の森の満開の下」坂口安吾
首の描写とかかなり気持ち悪いけど、身を尽くした女を振り払った時、生あたたかな悲しみと桜の描写はそれ以上に美しかった。

「影」芥川龍之介
ドッペルゲンガーの話。君の悪さからの、後味が残るカラッとした終わり方が良かった。

「芋虫」江戸川乱歩
戦争から帰ってきた旦那が芋虫みたいに負傷していて、その介護をする妻が疲れて精神異常となり、目潰ししたら旦那が自殺するって、所々の描写がとんでもなく気持ち悪かった。けど、生物としての人間の機能を失った者は果たして生きる意味はあるのだろうかって考えてしまうよね。割と倫理的な話でもあった。

「刺青」谷崎潤一郎
代表作だけど、まぁ普通に気持ち悪かった笑
刺青入れている描写が生々しい。

2025/10/23

乱歩「芋虫」に夢野「瓶詰地獄」、太宰「駆込み訴え」、漱石「夢十夜」ってあまりにもオタクのチョイス過ぎる。やっぱ惚れた相手に狂わされる様がみんな好きなんだね。
わかるよ。

2025/08/14

とても豪華な1冊。
求めていた文豪の短編がビッシリ詰まっていて、不気味！耽美！最高！
夏目漱石、夢野久作、江戸川乱歩、太宰治が入っていてとても嬉しい。
どれも面白くて良い。