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ダーウィンの隠された素顔 人間の動物性とは何か 叢書・ウニベルシタス1177
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ダーウィンの隠された素顔 人間の動物性とは何か 叢書・ウニベルシタス1177

ピエール・ジュヴァンタン(著者), 杉村昌昭(訳者)

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ダーウィンの隠された素顔 人間の動物性とは何か 叢書・ウニベルシタス1177

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 法政大学出版局
発売年月日 2024/09/19
JAN 9784588011771

ダーウィンの隠された素顔

¥3,960

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2025/01/29

ダーウィンの進化論がもたらした、宗教や哲学、イデオロギーなど社会への影響についてまとめたもの。今でも一部の宗教界はダーウィンの進化論の考え方を否定しているが、『種の起源』を発表後、宗教や哲学、さまざまな学会から賛否について論争があった。日本人からすると、科学的に証明されたことを否...

ダーウィンの進化論がもたらした、宗教や哲学、イデオロギーなど社会への影響についてまとめたもの。今でも一部の宗教界はダーウィンの進化論の考え方を否定しているが、『種の起源』を発表後、宗教や哲学、さまざまな学会から賛否について論争があった。日本人からすると、科学的に証明されたことを否定すること自体が信じられないが、ガリレオの宗教裁判でもあったように、宗教界には計り知れない権力があり、真理をもくつがえす。キリストを神として崇め、聖書の内容を絶対のものととしている組織として、それを否定することはできないのであろう。ダーウィンの進化論に関していろいろな論争があったことがわかった。 「フランスでは、ダーウィンの理論が受け入れられるのにほとんど一世紀もかかったのである」p19 「(生き残りの)選択(淘汰)は必ずしも、より強い者、より能力がある者を決める個体間の生存闘争によって起きるのではなく、より多くの子孫を育ててその遺伝的性格を伝達しようとする系統間の競争によって起きる」p48 「自然選択の燃料、進化の原動力になるのは、この個体の多様性である」p49 「種はいくつかの遺伝的性格を選び出して自らの環境に適応していくが、それは不安定な均衡である。なぜなら環境条件は変化するからだ。要するに、個体群は深化と自然選択の土台であり現働的原理なのである」p50 「自然選択は原始社会において機能するが、文明はそこから分岐する。それは文明が弱者や病者を保護するからである」p80 「ダーウィンの妻の家族(製陶業者ウェッジウッド家)は、医者系のダーウィンの家族と深い関係にあった」p86 「隣り合った2つの部族において、一方が他方よりも少数で力が弱いとき、紛争はすみやかに戦争、虐殺、残忍、奴隷化などによって解放される(ダーウィン)」p98 「ダーウィンは優生学支持や進歩至上主義の傾向をいくらか有していたが、こうした短絡的結論からはつねに距離をとっていた」p109 「(1925年テネシー州デイトンで、人間が猿から生まれたことについての『猿裁判』という有名な訴訟が行われた)ある教師が生徒に進化論の存在を教えたのが発端である。いくつかの州が進化論を教えることを禁止し続けている」p180 「(サンディエゴの創世研究所)われわれの最終目標は、神が存在することを確証しダーウィンを打倒することである」p181 「ルーマニアでは、進化論の教育はカリキュラムから排除された。ポーランドでは、教育副大臣が最近、進化論は嘘であり、無信仰者の年寄りの戯言である、と述べた。イタリアでは2004年、ベルルスコーニ内閣の教育大臣が、初等中等教育で進化論を教えることを政令で禁止しようとした」p181 「論理的思考が誤った結論に導かれるとしたら、それは人間が無能だからではなく、人間が論理的思考を自分の信念や行動を正当化するために用いるからである」p259 「(2004年「ギャラップ」調査)人間が神の介入なしで出現したと考える者はたった13%だった。1982年の時点で、アメリカ人の42%が、神が人間と生き物の世界を創造したと考えていた。それから30年たった今も、アメリカ人の46%がそう考えている」p259

Posted by ブクログ