
商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2024/09/20 |
JAN | 9784087446968 |
- 書籍
- 文庫
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商品レビュー
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Amazonの紹介より 明治の終わり、13歳の清作は、徴兵から逃れ故郷を飛びだす。北陸から九州、そして横浜へと逃れながらも、 鍛冶職人として生きる清作を、数々の試練が襲いつづける。 一方、清作を曾祖父にもつ現代の女子大生・あさひは、教職免許のために猛勉強中だった……。時代をへだて...
Amazonの紹介より 明治の終わり、13歳の清作は、徴兵から逃れ故郷を飛びだす。北陸から九州、そして横浜へと逃れながらも、 鍛冶職人として生きる清作を、数々の試練が襲いつづける。 一方、清作を曾祖父にもつ現代の女子大生・あさひは、教職免許のために猛勉強中だった……。時代をへだてたふたりの希望の光が、小さく輝きはじめる。若い世代に読んでほしい感動長編! 生き抜くために壮絶な運命を辿る清作。その苦労は、想像以上かと思いますが、懸命に生き抜こうとする姿に自然と応援したくなる気持ちにさせられました。その半生は、仲間や周りからの信頼があってこその人生であり、その固い絆に感動させられました。 一方、現代パートでは、朝鮮との関わりになかなか難しいところではありますが、まずは相手を知ることが大切であると感じました。 2つの物語がどう絡み合っていくのか。「幸せ」の重みが心に響きましたし、戦争を乗り越えての生き方に「生きる」ことがいかに大事か考えさせられました。
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兵役逃れの清作と、ひ孫で中学校の社会科教師を目指すあさひの話が交互に進んでいく物語。古典的な手法だが、次の話の展開が楽しみになる。 さて、この物語、途中までは面白く読めたが、最後がちょっと駆け足気味だったのが残念・・・消化不良です。
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反戦、厭戦と朝鮮人差別に関する人道的立場からの反発を主眼に置いた小説。 日清・日露の対戦から関東大震災に至る激動の時代に生きた馬橋清作と中学校の社会科教師として現代に生きる清作のひ孫・あさひの物語が交互に描かれる。 清作は日露戦争で心身とも傷ついて帰ってきた父親の姿を見て、徴兵を...
反戦、厭戦と朝鮮人差別に関する人道的立場からの反発を主眼に置いた小説。 日清・日露の対戦から関東大震災に至る激動の時代に生きた馬橋清作と中学校の社会科教師として現代に生きる清作のひ孫・あさひの物語が交互に描かれる。 清作は日露戦争で心身とも傷ついて帰ってきた父親の姿を見て、徴兵を忌避し、故郷・小松を捨て、岡山県美作で鍛冶職人としての人生をスタートさせる。その手配をしたのは、近所の商家の息子・幸三郎。彼は、文武両道に秀でた青年で、上級生にいじめられる清作を助けていた。 清作は徴兵拒否を許さない兄・栄作の追っ手に怯え、筑豊の炭坑地帯へと移る。地獄と称される炭坑では、日韓併合で日本に来た朝鮮人労働者が低賃金で危険な作業に従事していた。 清作はとある事件から朝鮮人女性の姜香里とともに川崎へ逃亡する。それらの過程には常に幸三郎のサポートがあった。 一方、あさひは中学時代に在日コリアンの転校生に出会ったことをきっかけに差別をなくす教育を目指し、中学校の社会科教師になる。 清作の物語では、捕虜となった朝鮮軍の兵士を連れてきて炭坑で奴隷のごとく作業をさせたこと、日本政府が朝鮮語による教育を厳しく禁じ、朝鮮人の子どもたちの多くが朝鮮語を話せなくなったこと、川崎の朝鮮人町の劣悪な環境、関東大震災での朝鮮人に対するデマなどの歴史が盛り込まれている。 また、あさひが生きる現代では、奴隷のような朝鮮人は存在しないものの、ヘイトスピーチなど、根深い偏見や差別が残っている様子が描かれている。 鍛冶職人としての能力をひたすら高めていく清作、世界に目を向け、正義を貫く幸三郎、朝鮮半島の歴史を勉強し、教育の機会均等を重んじるあさひ。主な登場人物は、いずれもまっすぐで人の道を進む清々しさを感じさせる。 平和の大事さ、人権の尊さをストーリー性豊かに描いた作品であり、学校教育の副読本として活用しても良さそうな気がした。
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