商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2024/09/11 |
| JAN | 9784480076403 |
- 書籍
- 新書
歴史学はこう考える
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歴史学はこう考える
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商品レビュー
3.6
29件のお客様レビュー
日本近代史研究者である著者が、自身の研究に加えて、日本近代を対象とした政治史、経済史、社会史の具体的な論文それぞれ1本について、その論の組み立て方等を読み解くことで、歴史家は史料をもとにどのように結論を導き出しているのかという「手の内」を明かしている。 少々論の運びがまどろっこし...
日本近代史研究者である著者が、自身の研究に加えて、日本近代を対象とした政治史、経済史、社会史の具体的な論文それぞれ1本について、その論の組み立て方等を読み解くことで、歴史家は史料をもとにどのように結論を導き出しているのかという「手の内」を明かしている。 少々論の運びがまどろっこしく感じる部分もあったが、歴史学の論文では何が行われているのかということをこれでもかというくらい丁寧に解説する類書のない内容で、歴史家の思考プロセスがよく分かり、学生時代に歴史学を学んでいた身として非常に興味深かった。
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歴史学者が、歴史的事実をあつかった論文をどのように執筆し、どのように読んでいるのかということを、具体例にそくして解説している本です。 本書で具体例としてとりあげられている論文は、著者自身の「逓信省における女性の雇員と判任官」と、政治史、経済史、社会史の立場にもとづいて書かれた論...
歴史学者が、歴史的事実をあつかった論文をどのように執筆し、どのように読んでいるのかということを、具体例にそくして解説している本です。 本書で具体例としてとりあげられている論文は、著者自身の「逓信省における女性の雇員と判任官」と、政治史、経済史、社会史の立場にもとづいて書かれた論文三編です。まず著者の論文では、史料批判のしかたが具体的に解説されており、史料によってなにがわかり、なにがわからないのかということを厳密に考えながら叙述が展開されているところに、歴史学の立場だということが明らかにされます。 つづく三つの論文は、それぞれの執筆者のいだいている歴史的な関心や、その背景をなしていると考えられる共通の問題意識などが明示化されたうえで、どのように史料が読まれ、どのようなしかたで論証がおこなわれているのかということが、ここでも非常に具体的に説明されています。 ただし著者は、それぞれの論文が執筆者の関心にもとづいて書かれており、それぞれの関心におうじて異なる歴史の描像が現われるという立場にくみしているわけではありません。むしろ著者は、たとえ問題関心が異なっていても、史料批判にもとづいて論証が組み立てられている以上、史料はさまざまなしかたで「使えてしまう」という点に目を向けています。このことが正しく把握されていないことが、かえって歴史をめぐる恣意的な言説が生まれる温床でもあります。 著者は、歴史にかんする言説から学問的な史料批判をくぐり抜けていないものを排除することが、かならずしも望ましいかどうかわからないと、慎重な態度をとっています。ただそれでも、歴史の認識をめぐる問題が生じたとき、人びとが立ち返るべき史料の読みかたについておおまかではあっても理解をもちあわせていることで、混乱に巻き込まれずにすむということはできるかもしれません。
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官僚制は文書主義をとっている。そして私は文書屋だ。目の前の問題を解決するにあたり記録をひっくり返したことは一度や二度ではない。 それゆえ、徳川家で「将軍職にありながら太政大臣にもなるのは、これまで起きたことの組み合わせだが微妙に前例がない」という事例が紹介されていてもんどりうつ...
官僚制は文書主義をとっている。そして私は文書屋だ。目の前の問題を解決するにあたり記録をひっくり返したことは一度や二度ではない。 それゆえ、徳川家で「将軍職にありながら太政大臣にもなるのは、これまで起きたことの組み合わせだが微妙に前例がない」という事例が紹介されていてもんどりうつような思いをした。俺の責任で妥当な処理を考えないといけないの?! 先例になるじゃん! 困る〜。 本書では、歴史学の論文の書き方は「予告→引用→敷衍」の積み重ねだと説明されている。そして本書自身でも、論文の紹介が「予告→引用→敷衍」の形式をとっていることに気づいた。著者は徹底して歴史学者なのだろう。 自分のテーマ・関心を持ちながら、史料を誠実に読んで知見を得るという作業は地道なものだと思う。もちろん先行研究はあらかた把握しなければならない。その成果を一般人が享受できるのだと思うと、頭が下がるばかりだ。
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