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アメリカはなぜ日本より豊かなのか? 幻冬舎新書741
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アメリカはなぜ日本より豊かなのか? 幻冬舎新書741

野口悠紀雄(著者)

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アメリカはなぜ日本より豊かなのか? 幻冬舎新書741

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎
発売年月日 2024/08/28
JAN 9784344987432

アメリカはなぜ日本より豊かなのか?

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商品レビュー

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2024/10/08

日銀の金利抑制策によって「円キャリー取引」が増大した。 「円キャリー取引」とは、円借り入れて資金を調達し、それをドルに換えてドル資産で運用する取引。将来円高になることがなければ、金利差に相当するだけの利益を得られる。 これは円安をもたらす。 円安で企業の利益は増えるがそれは輸入...

日銀の金利抑制策によって「円キャリー取引」が増大した。 「円キャリー取引」とは、円借り入れて資金を調達し、それをドルに換えてドル資産で運用する取引。将来円高になることがなければ、金利差に相当するだけの利益を得られる。 これは円安をもたらす。 円安で企業の利益は増えるがそれは輸入価格の上昇分を消費者物価に転嫁することにある。つまり、生産性の向上による健全な利益増ではなく、消費者の犠牲の上に成り立っている。 IMFとOECDによって計算されている購買力平価では、1ドル=90円が推計値。 市場レートと購買力平価がこれほど乖離したのは1980年代前半以来。 名目長期金利=「実質GDP成長率」+「消費者物価上昇率」

Posted by ブクログ

2024/10/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で借りた本(買えば良かったかな?) 野口悠紀雄先生も既に80を超えられているけれど、鋭さはまだ衰えていないようで喜ばしい。 さて、相変わらず日本の経済は不振続きで世間では「失われた30年」と呼ばれている。失われたという表現が正しいのか疑問だけれど、要は日本が長らくサボっているということが原因と、個人的には考えている。現在、世界は物理的に確実に小さくなってきている。つまり、企業の競争相手は国内だけに留まらず、世界が相手となってきつつある。経済的な競争は激化する方向にあるのが現状だ。より競争の厳しい世界に、進みたくなくても進まざるを得ない。しかし、日本は世界に打ち勝つ努力をするのではなく、過去の栄光にすがり、今まで通りを維持しようとしているように見える。特にお役所の人々が酷い(以上、特に最後は私見)。 本書では、日本経済はバブル景気の頃がピークで、経済が成長していない。このことが数値として客観的に書かれている。 筆者はその主要因に低金利政策を挙げる。低金利により、借入金利が低いため企業は高収益な事業を目指す必要が無くなる。あまり儲からない事業へ手を出しやすくなるため、投資の質は低下。無駄遣いが多くなる。その一方で円安により輸出企業は見かけ上の売上増、利益増が見込める。日本の株価は上昇し、経済が回復したように見えるのは間違いだと指摘する。 全くもってその通りだと思う。 短期的には金利を上げれば倒産の恐れがあるため、政策としては取りにくいと筆者は書く。恐れだけではなく、実際に倒産は増えるだろう。しかし、長期的には金利を上げて通常に戻すことの利点を筆者はとく(この辺りの議論はもう少し私に経済的な知識があればより理解が深まると思う。若干難しかった。数学、経済学の勉強不足を後悔)。 それではアメリカはなぜ豊かさを維持しているのか。筆者は古代ローマにも似た、アメリカの寛容さを挙げる。移民の人々がアメリカの新しい産業を生み出し、経済を支えている例を挙げている。確かに、古代ローマを彷彿とさせる成功例がアメリカにはあることが興味深かった。 そういった面で日本はアメリカとは非対称だ。移民は居ないに等しい。移民の受け入れは本当に難しいと塩野女史も書かれていたけれど、痛みがあるからこその成長もあるのだろう。 また、中国の失敗について書かれている部分も興味深かった。アメリカの寛容の逆の例として、非寛容な中国を例に挙げて書かれている。中国の経済は思っている以上に深刻なようだ。 日本をアメリカのように豊かに変えるには、個人的には「自由」がキーポイントだと思う。日本は自由主義国家の一員とされるけれど、実際には驚くほど自由が無いと思う。戦後79年が経過しても、非寛容な中国に近い面が多いと思う。日本の人々の考え方や習慣を、もっと自由になることが必要だと考える。 日本は綺麗で秩序的でとても暮らしやすいけれど、多くの人々の我慢の上で成り立っているように思う。驚くほど均一的で、新しい産業を起こす自由な発想が生まれない。国による規制ばかりで、自由が無い。自由になると、今よりバカは増えるだろう。暮らしにくくなることもあるだろう。それでも、個人的には自由が欲しいと思う。

Posted by ブクログ

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