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現代思想(52-11) 特集 長期主義 遠い未来世代のための思想
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現代思想(52-11) 特集 長期主義 遠い未来世代のための思想

青土社(編者)

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現代思想(52-11) 特集 長期主義 遠い未来世代のための思想

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2024/07/29
JAN 9784791714681

現代思想(52-11)

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2024/09/06
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数万年の人類と私たちをつなぐもの。 p.9 まずマッカスキル自身は長期主義を「長期的に未来にプラスの影響を及ぼすことは現代の主な道徳的優先事項の一つである」という考えを定義しています。 神話から長期主義へ p.30 つまり「長期主義」はただ単に人類の長期にわかる存続を目指し、そのために必要な社会編成原理や人間の行動指針とはどのようなものかを考察するだけだけではなく、そのような長期的なビジネス時間視野の下では、人類、人間とみなすか、自体もまた問題とならざるを得ないことを予想し、それについての哲学的考察の必要性を主張する立場である。 p.39 マッカスキルによれば、世界には充分に効果的にとはいえない慈善団体が蔓延っている。そうした慈善団体を寄付先に選ばないようにするためには、合理的かつエビデンスベースの寄付や慈善活動と、そのための指針が求められる。リソースや時間を最大限に有効活用しようとする考え方、それこそが効果的利他主義に他ならないわけだが、その中心に鎮座するセントラルドグマがトリアージ的な決断主義とでも呼びうる価値観なのだ。 効果的利他主義と長期主義における密教的側面 p.44 トランスヒューマニストとシリコンバレーの億万長者らが抱く「不死」に対するオブセッションを通して、長期主義が「TECREAL」のイデオロギーに不可欠な要素として組み込まれるに至ったもう一つの理由が見えてくる。彼らは自分を死ぬことを信じていない。言い換えれば、自身が永遠に生き続けることを確信している。 我々は歴史の蝶番に生きているのだろうか p.58 "我々は歴史の蝶番"の中を生きている。最近2世紀間の科学技術の発見を踏まえると、世界がこれほど早く変化することはなかった。我々はもうすぐさらに巨大な力を手に入れて自分たちの周囲にあるだけではなく、自分たちやその後の後継者を変えていくだろう。 またイギリスの倫理学者 デレク・バーフィットは以下のような主張をしている。 p.58 人類は今、人類史の中で最も決定的に重要な時期に生きていると私は考えています。...すなわち、私たちが唯一の合理的な知性的存在であるとしたら、何十億年と続き、ほとんどの人類にとって生が遥かに善いものになるような銀河文明の起源を用意できるものは私たちしかいないと言うことになるからです。 遠い未来世代は企業のステークホルダーか p.164 本稿は次の2つの観点を検討する 企業レベルでの効果的利他主義の擁護:企業には遠い国で貧困や飢餓で苦しんでいる子どもの命を救うべき不完全義務がある 企業レベルでの長期主義の否定:企業には、数百万年や数十億年後といった遠い未来世代のために、人類絶滅や恒久的な文明崩壊リスクなどを考慮して活動するべき不完全義務はない。

Posted by ブクログ

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