商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 柏書房 |
発売年月日 | 2024/05/28 |
JAN | 9784760155644 |
- 書籍
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共感と距離感の練習
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共感と距離感の練習
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商品レビュー
4.2
11件のお客様レビュー
私はおそらく普通より共感力が高い人間で、若いころはとくに、そういう性質により心が苦しくなることも多々あった。 歳を重ねるごとに「自分と他人のあいだにきちんと境界線を引くこと」を心がけるようになったけれど、元々の性質はそんなに変わっていないと思う。 でも、共感する、ということについ...
私はおそらく普通より共感力が高い人間で、若いころはとくに、そういう性質により心が苦しくなることも多々あった。 歳を重ねるごとに「自分と他人のあいだにきちんと境界線を引くこと」を心がけるようになったけれど、元々の性質はそんなに変わっていないと思う。 でも、共感する、ということについて深く考えたことはそんなになかった、と本書を読んで思った。自然発生的に起こってしまうもの、と捉えていたからだ。 女性はとくに共感だけで数時間話せてしまうようなところがあるけれど、「わかるわかる」と言いながら、その「わかる」について深掘りすることはほぼない。 著者の小沼さんはLGBTQのQにあたる、「クィア」に属するセクシャリティの持ち主だそう。「クィア」について調べてみたら「男性にも女性にもはっきり当てはまらない性自認をしている人の総称」とあった。 そして元々「わかるかも」が口癖になっていた時期があったそうで、それを友人に指摘されて以来、言わないことを心がけるようになったとのこと。 私は共感力は高いほうだと思うけど、セクシャル・マイノリティに関しては、かんたんに「わかる」とは言えない。自分がそうでないものを、心からはわかるとは言えない。 著者も「クィア」に関することではすぐに「わかる」と言われるのは抵抗があるのだろう、と感じる一節があった。 それはそうだ。生まれてからこれまで深く悩むことも多かったであろうことについて、かんたんに「わかる」とは言われたくないだろうと思う。それはセクシャル・マイノリティに限らず、人のあらゆる面において言えることだ。 共感してもらえて、誰かとわかり合えて、とても嬉しかったり安心することもある。一方で、かんたんにわかられてしまうことに抵抗を感じる場合も、やはりある。 共感についての話題以外でも、読んでいて、著者はとても繊細な方なのだな、ということを感じた。 日々のさまざまな事柄について、少し立ち止まって考えたり、違和感について見つめてみたりする。受け流すことで楽に生きられるようにはなるけれど、それを自分の心が良しとしない人間は、世の中に一定数いる。 共感力も想像力も、他者と良好なコミュニケーションを取るためには必要だ。だけど共感に関しては、時と場合を考えずに表明しすぎると、相手を傷つけてしまうこともある。 本書のタイトル通り、共感と距離感、セットで持つことが大事なのだと思う。ときに混ざり合い、ときに混ざり合わないでおくこと。わかり合えても人は独りだということは、けして哀しいことではない。 「相手になれそうなほどの共感力」を持つからこそ、距離感も同時に練習することが必要。自分が自分であり、他者と同化できるわけではないことを自覚するために。 そんなことを言いながら、最終的に、「わかるなぁ」と思いながら、読み終えました。それはまぁ、いいのかな。笑
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※このレビューにはネタバレを含みます
シスジェンダーヘテロセクシャルとしてゲイの方の感性、苦悩を知ることができました。とはいえ著者も申している通り「この発言がゲイの当事者の1人の意見であり、総意ではない」ということを気をつけながら読みました。 一つ一つのエッセーで考えさせられる。特に企業とLGBTQが絡んでビジネスにされてしまっているところと、ryuchellの件。
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表紙とタイトルだけで本書を手に取ったので、想像していなかった内容に戸惑いました。 普段気にもしていなかったけれど、自分が圧倒的に大多数側に分類されること、それでも日常で自分と異なる立場の人に対する差別的な態度に接すると自然に怒りが湧いてくるのだけれど、それはここでいう「わかる」に...
表紙とタイトルだけで本書を手に取ったので、想像していなかった内容に戸惑いました。 普段気にもしていなかったけれど、自分が圧倒的に大多数側に分類されること、それでも日常で自分と異なる立場の人に対する差別的な態度に接すると自然に怒りが湧いてくるのだけれど、それはここでいう「わかる」には、到底当てはまるものではないのだと思う、そういうことを考えたりしました。 自然に書かれている単語や表現にも分からないことが多くて検索しながら読みました。 こんなにも知らないのは、きっとそれらにこれまで触れてきても気づかずに通り過ぎてきたからで、それが「無関心」ということなのだと思いました。 ではどう考えればいいのか?なにか行動しなければいけないのか?今回はただ知ったということだけでも得るものがあったのか、色々と考えてしまいました。 著者があまりにも追い詰められ、思い詰めているようで読んでいてしんどくもありました。
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