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エビデンスを嫌う人たち 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
| 発売年月日 | 2024/05/26 |
| JAN | 9784336076199 |
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エビデンスを嫌う人たち
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商品レビュー
3.7
33件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
科学哲学者・科学史家である著者が、地球は平らだと主張するフラットアース論や反ワクチン論、反気候変動論などの科学否定論について、その実態や科学否定論者の意見を変えるにはどうすればよいかといったことについて論じている。 本書では、科学否定論者の5つの類型として、①証拠のチェリーピッキング、②陰謀論への傾倒、③偽物の専門家への依存、④非論理的な推論、⑤科学への現実離れした期待を提示し、科学否定論者の考えを変えるために重要なことは、相手への「共感・敬意・傾聴」に基づく対話であると主張している。 本書の特徴は、単なる机上の空論に終わるのではなく、フラットアース国際会議への潜入、炭鉱労働者たちとの気候変動についての対話、反GMO(遺伝子組換え食品)の友人の科学者との対話など、科学否定論者との対話を著者自らが実践し、そのレポートをしている点である。 本書は、科学否定論や陰謀論がはびこる現代において、とても有益な内容だと感じた。先に、ピーター・ボゴジアンなどの『話が通じない相手と話をする方法』を読んでいたが、その内容とも通じることが多く(本書でもたびたびこの本に言及されていた)、科学否定論や陰謀論に向き合っていくために必要なことについて、より理解が深まった。『話が通じない相手と話をする方法』で前提とされていたバックファイア効果(正確な情報を与えて反論することで、誤った信念が逆に強化される)について、本書で、後の研究ではバックファイア効果が再現されなかったという事実を知ることができたのも収穫だった。 著者が科学否定論者との対話などの実践に果敢に挑んでいることにも敬意を表したい。著者の試みは必ずしも成功しているわけではないが、科学否定論等のリアルに触れることができ、また、著者の対話戦略の有効性も一定説得力をもって感じることができた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
フラットアーサー(地球は平面と信じる人達)の信条を変えられるだろうか、という導入から「どうして客観的に検証されている事実を受け入れないのだろうか」という疑問をなんとか解決しようとする。 相手は、「温暖化はない」「遺伝子組み換え植物を原材料とする食品は有害」「コロナ対策のワクチンは有害」などを信じる人々。 結局、相手を尊重しながら、ゆっくりと事実を見せるのが相手の凝り固まった認識を変える道、という。 一読して、この組み立て、この結論なら、この本の厚みは1/3で済むはず。「洋モノのノンフィクションはどうして内容が薄い割に本が厚いのか」と何度もブクログに書き込んでいるが、これもそのうちの一書。日本の新書は世界に誇れるすごい文化、と改めて思った。
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心理学を勉強していた身だからか、対話って大切だよね本が好きだ。 反科学といえるようなフラットアース、気候変動否定論、反GMO、反ワクチン、コロナ否定論などを信じる人々について、どのようにして説得が可能かを考察した本。 面白いことに、この本の中で著者たる哲学者はさまざまな科学否...
心理学を勉強していた身だからか、対話って大切だよね本が好きだ。 反科学といえるようなフラットアース、気候変動否定論、反GMO、反ワクチン、コロナ否定論などを信じる人々について、どのようにして説得が可能かを考察した本。 面白いことに、この本の中で著者たる哲学者はさまざまな科学否定論者と対話して説得を試みるが、そのすべてが失敗に終わる。 人の考えを変えることはとても難しいのだ。 しかし、否定論者を論駁して無理くり矯正することが著者の目的ではない。互いに敬意を持って対話し、信頼と共感を育むことが重要だ。それこそが反科学に対する唯一の解決策である。 著者の洞察の中で最も印象的だったのは科学否定論に傾倒するようになる背景についてであった。 何かしらの反科学を信じる人たちは、恐怖や疎外感など深く傷ついた経験を持つのではないか。そういった人たちの居場所としての役割という側面があるのではないか、ということである。 ぼくは何となくそのストーリーに腑に落ちるとともに、まさに対話である心理カウンセリングがより普及することで反科学の代わりに、彼らの居場所となり得るのではないかと思った。 であれば反科学は公的サービスによって寄り添うことが可能な社会問題である。 死んだじいちゃんの本棚から百田尚樹の中韓批判本を見つけた時は何とも言えない気持ちになったものだけど、じいちゃんにも何かあったんだろうか。
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