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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2024/05/21 |
JAN | 9784087446456 |
- 書籍
- 文庫
ミシンと金魚
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ミシンと金魚
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商品レビュー
3.6
10件のお客様レビュー
カケイさんの語りはフッと吹き出してしまうユーモアがあっておもしろいおばあちゃん。と思っていたけど、中盤からカケイさんの人生がどんどん明るみになるに連れて一人の女性の人生を知る読書になった。 最終的に、わたしも人生を終える時には一言「しあわせだった」と言えるように自分なりに一生懸命...
カケイさんの語りはフッと吹き出してしまうユーモアがあっておもしろいおばあちゃん。と思っていたけど、中盤からカケイさんの人生がどんどん明るみになるに連れて一人の女性の人生を知る読書になった。 最終的に、わたしも人生を終える時には一言「しあわせだった」と言えるように自分なりに一生懸命生きたいと思う。 どんな人にも、それなりの背景があってそれは比べるものでなく、唯一無二のものなんだと気づかせてもらった。
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ナツイチの季節。ナツイチフェアの対象文庫で津田健次郎さんの朗読付きのこの本を購入。 よまにゃチャンネルで最初の数ページは津田健次郎さんの朗読で聞くことができる。幸せ、幸せ。 さて小説はというと、「今までの人生を振り返って、幸せでしたか?」と聞かれたカケイさんの記憶の中にあったも...
ナツイチの季節。ナツイチフェアの対象文庫で津田健次郎さんの朗読付きのこの本を購入。 よまにゃチャンネルで最初の数ページは津田健次郎さんの朗読で聞くことができる。幸せ、幸せ。 さて小説はというと、「今までの人生を振り返って、幸せでしたか?」と聞かれたカケイさんの記憶の中にあったものは…。 少し認知症のあるカケイさんとヘルパーのみっちゃん、カケイさんの家族、読み進めていけばいくほど辛い。 認知症だけど、本当はわかってる。 辛いことがたくさんあったカケイさんの人生、悪いことがあっても良いことが必ずある。同じ分量必ずある。そう言いながら、カケイさんが最後に見たものは、幸せだといいなと願う。 辛い本でもあり、希望を願う本だった。
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認知症を患っている独り暮らしのカケイは、介護士のみっちゃんから介護を受けて暮らしている。 このみっちゃんからある時「今までの人生を振り返って幸せでしたか?」 と尋ねられ、カケイの視点で生涯を描いた物語。 主人公のカケイさんの文体が認知症を患っているということもあり、 文体が独...
認知症を患っている独り暮らしのカケイは、介護士のみっちゃんから介護を受けて暮らしている。 このみっちゃんからある時「今までの人生を振り返って幸せでしたか?」 と尋ねられ、カケイの視点で生涯を描いた物語。 主人公のカケイさんの文体が認知症を患っているということもあり、 文体が独特なので慣れるまで少し違和感がありましたが、 途中からはこの文体がより自分の口から話しているようで人間味がよく伝わって味わい深かったです。 このカケイさんが語るものはとても残酷て壮絶な人生 だったことばかりが出てきて、重たい気持ちになりました。 けれどそれにめげることなく必死で生きて、 今も不自由な身体になりならがも一日を大切に 生きている姿に胸を打ちました。 今はあまり聞くことがないですが、 幼い頃に私もカケイさんのようにお天道様は見ているから陰ひなたなく生きていくようにと教えられました。 きっとカケイさんもこの教えを守っていきてきたから こんなに頑張ってこれたのだなとも思いました。 カケイさんの中では幾つものみっちゃんが登場し、 そのたびに初めはどのっみっちゃんなのだろうかと思いましたが、 これが認知症の感覚とはこんな感じなのかなと思うと 胸のつまる思いになりました。 けれど最後まで忘れることのないみっちゃんをを思いながら幸せな時があったと言えるものがあっただけでもと 思うと少し救われた気持ちになりました。 年齢を重ねてくるとこのような事柄は他人事とは思えなくなり、 意識しなくても意識してしまうので、 この作品は読めば読むほど深く感じるものという印象でした。 人生の最後にカケイさんのように思えることが出来るのだろうか、 と思うと同時に小さな幸せを探しながら生きていくことを大事にしたいと思えた作品でした。
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