商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2024/05/15 |
JAN | 9784575527520 |
- 書籍
- 文庫
鎮魂
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鎮魂
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
出先の書店で入手した一冊である。「続き?」が酷く気になる展開で、頁を繰る手が停め難くなり、素早く読了に至った。 これは深い怨恨の故に、巧みに犯行を繰り返す者の物語であり、繰り返される犯行で犠牲になる者達が関わった事件に永く携わった経過の在るベテラン捜査員の物語である。そして繰り返...
出先の書店で入手した一冊である。「続き?」が酷く気になる展開で、頁を繰る手が停め難くなり、素早く読了に至った。 これは深い怨恨の故に、巧みに犯行を繰り返す者の物語であり、繰り返される犯行で犠牲になる者達が関わった事件に永く携わった経過の在るベテラン捜査員の物語である。そして繰り返される犯行の対象となる者達の物語という要素も入り込む。多層的に語られる、静かに熱いという物語だと思った。 或る夜、或る男がバーで出くわした2人の男達の話しが耳に入る。 もっと若かった頃の“武勇伝”めいた話しをしている男が在るが、話しの内容が悪名高い所謂「半グレ」の集団の関係者らしい。そしてもう1人の男が、丁寧にその男をもてなすかのように接している。“武勇伝”めいた話しをしている男が席を外した際に尋ねると、“武勇伝”めいた話しを聴いていた男は出版社の編集者で、所謂「半グレ」の集団に纏わる本を出版しようとしているのだという。或る男は、所謂「半グレ」の集団の者達による理不尽な暴力で、友人が人生を棒に振るような被害を被ってしまっている経過も在り、この編集者に対して憤激を覚える。 そういうことが在った翌朝、男を訪ねて年配の刑事の古賀と、少し若い窪塚という掲示が訪ねて来た。その朝、「半グレ」の集団に属する男の遺体が見付かったのだという。この男が寄っていたバーで、同行していた人物と言い争いになっていた人物が在るということになった。そこで御話しを伺いたいということになり、男は驚くのだった。 こういうようなことから事態は動く。犯行を重ねる者の、深い怨恨に至る物語と、それを少しずつ解き明かす捜査員の動き。所謂「半グレ」の集団の者達が深く酷く蔓延っている様と、その密かな影響によって生じている状況も在る。 物語は適宜視点人物を換えながら進んで行く。“悪”たる所謂「半グレ」の集団の者達が殺害されることを「正義!」とする声も拡がる、或いはそういう声を広げようとする者が現れるということも筋書に加わる。そして重層的な物語が展開する。或いは、合法も非合法も含めて様々な活動をするようになった所謂「半グレ」の集団の者達の変化―30代の後半、数年で40台に入るという年代に差し掛かっている―という様子も描かれている。 本当に、頁を繰る手が停め難くなる。非常に強く引き込まれながら読み進んだ。御薦め!
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罪と罰と救済。一度犯したことは消えることなく廻り続ける。後半のたたみかける真実はさすが染井さんの作品だと思った。登場人物に感情移入するタイプの話ではなかったが、登場人物が全員巻き込まれてぎっちりと隅々まで詰め込まれていた。各々の立場での情景が分かりやすく描かれている。真実を知った...
罪と罰と救済。一度犯したことは消えることなく廻り続ける。後半のたたみかける真実はさすが染井さんの作品だと思った。登場人物に感情移入するタイプの話ではなかったが、登場人物が全員巻き込まれてぎっちりと隅々まで詰め込まれていた。各々の立場での情景が分かりやすく描かれている。真実を知った時、やられたと思った。
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理不尽に巻き込まれる事もある。 理不尽な振る舞いをする人達は存在する。 理不尽に巻き込まれる事はあり、理不尽はいつ襲ってくるかわからない。 但し、理不尽は人を選ばない・・・ 罪は償えるか? 罪は償えない。 罪は一生悔いるべきであり、許されるものではないという事を自覚する必要があ...
理不尽に巻き込まれる事もある。 理不尽な振る舞いをする人達は存在する。 理不尽に巻き込まれる事はあり、理不尽はいつ襲ってくるかわからない。 但し、理不尽は人を選ばない・・・ 罪は償えるか? 罪は償えない。 罪は一生悔いるべきであり、許されるものではないという事を自覚する必要がある。 罪には浄化できない罪もある。 罪を裁けるのは被害者であり司法を含む第三者が裁くという行為が誤りである。 他人の幸せを理不尽に奪った人が、その後幸せになるという事を法は許しても個人的には許せない。 本書を読んでいて考えさせられました! 日本で1番の半グレ集団の凶徒聯合のメンバーが何者かに次々と殺されていく!? この、死んでいく凶徒聯合のメンバーは何かしらの表のビジネスで成功を収めた人物達である反面、かつて人を半殺しにして心と身体に生涯残る傷を負わせてきた、出来る事なら自分の人生に関わって欲しくないような人達です・・・ 凶徒聯合のメンバー、殺人者、ほぼほぼ関係の無い第三者、警察の其々の視点から物語は進行していく!!! 登場人物達の隠れた関係性がミステリーの要素を秘めている! 反社の人達や、過去に大きな罪を負った者達が胸を張って生きていける世の中だけにはなって欲しくない。
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