ちょっぴり ながもちするそうです MOEのえほん

ヨシタケシンスケ(著者)

• 販売会社／発売会社: 白泉社
• 発売年月日: 2024/06/03
• JAN: 9784592763468

商品レビュー

2025/11/09

帯には「おまじないの本」とあるのだけど、そういうのだけでなく、「こう考えると気持ちが楽になる」というような、心のお薬的なものもあって、そっちの方の読んでてうれしい。

以下、お気に入り5作（括弧内はわたしの感想）

たったひとつの真実は
この世で見つけなくてもいいそうです

（それ以外は間違ってる、というような偏狭な真実ならば、知る必要はない、と、一神教徒同士の戦争を見ているとつくづく思う。）

ゆっくりゆっくりまばたきすると
世界がほんのすこし生まれかわるそうです

（短時間でも視界を塞ぐと脳の負荷が軽減され、脳はリフレッシュするし、その間世界は少しだけ変化している筈）

加齢によるおとろえととまどいは
こどものみるこわい夢をへらしてくれるそうです

（新陳代謝・世代交代は、社会が活性化するために必要なプロセスなので、悲しむ必要はない。じぶんが衰えた分、若者が成長してる筈。）

「この人さえいなければ」と思うエネルギーは
やがて雲となり、大地をうるおすそうです

（全てのエネルギーは、熱、位置、運動、電気、光、化学、といろんな形を取りながら、系の中で保存されるので、嫌なエネルギーも所詮は一時的なものだ。）

こころの中には　丸い中庭があって
何を置いても　似合うそうです
（こころは自由）

2025/11/04

絵本かなと軽い気持ちで読んだら
ドキッとするおまじないもあって
ヨシタケシンスケさんっぽさを感じました

2025/10/27

ちょっとした心の支えって、案外こんな身近なところにあるんだなと感じました。
日々の慌ただしさの中でつい見過ごしてしまいがちな「小さな癒し」が、この絵本にはたくさん詰まっていて、読むたびに心がほっとします。例えば、誰かのあくびを見かけると寿命が5分延びるとか、好きな本の間にハンカチを挟んで心配事を吸ってもらうなど、どれも気楽に楽しめるおまじないで、子育てや仕事の疲れを抱える自分にはありがたい存在です。ユーモアたっぷりの比喩が絶妙で、読みながら思わず微笑んでしまいます。心の中でそっと励ましてくれる小さな神様がそばにいるような、そんなあたたかな気持ちになれる一冊でした。