商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/04/12 |
JAN | 9784065344453 |
- 書籍
- 文庫
何故エリーズは語らなかったのか?
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
何故エリーズは語らなかったのか?
¥825
在庫あり
商品レビュー
4.2
9件のお客様レビュー
「意識というものが、ソフト的に構築されるものであり、経験と判断の積み重ねによる反応のシステム化にすぎない、いわば幻想といっても良いくらいの存在だということを、人間は受け入れざるをえなくなった。まだ、これは全世界、全人類には浸透してない。認めたくないだろうね、スピリットの存在を、単...
「意識というものが、ソフト的に構築されるものであり、経験と判断の積み重ねによる反応のシステム化にすぎない、いわば幻想といっても良いくらいの存在だということを、人間は受け入れざるをえなくなった。まだ、これは全世界、全人類には浸透してない。認めたくないだろうね、スピリットの存在を、単なる観察、あるように見えるだけの幻想だとは、信じたくない。人間がそれに抵抗するうちに、人間以外のものが、どんどん発展を遂げて、人間を凌駕していくことになる。人間が迷っているうちにね、人間以上のものになる。まあ、それもまた、自然淘汰かもしれない。悪くないよ、全然」 「ヴァーチャルで究極の幸せを手に入れることができる確かな手法が完成したのであれば、リアルのボディは重荷だと感じられる、ということかと」 人間は、自分の亡骸を自分一人で処理することができない。誰かに頼むしかない。リアルでは、そんな不自由な制約がある。 死んでも、不自由だということだ。 死は、自由を獲得するものではない。 「人間が幸せを感じるためには、不幸せな状態からの脱却であったり、少なくとも不幸せが想像できる状況が必要なんだろうね。だから、マイナス面をすべて排除してしまったら、幸せを感じられなくなる。空腹だから食事が美味い。食べ続けていたら、食欲もなくなる。平和すぎる社会には、鈍い幸せによって閉塞感が蔓延するはずだ」 どうすれば良いかな、と考える。 何をしてあげられるだろう、と悩んだ。 言葉はいろいろ思いついたけれど、どれもずれているように感じる。 まあ、言葉というものは、そんな程度のもの。 それに、人間って、だいたいずれているんだな。 生まれたときには、そうじゃなかったのに、成長するほどずれてくる。 本当の自分から、周囲に合わせ、社会に合わせ、少しずつずれていくんだ。 それに、ときどき気づいて、泣きたくなる。 だから、泣けば良い。 泣いている彼女を、僕は抱いていれば良い。 それだけのことか、と結論が出た。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
森博嗣の新刊は漫画を買う感覚で発売日に本屋に走る。 この人の頭の中は何十年、何百年先を生きている? リアルでも死に、ヴァーチャルでも死ねばどうなるのか...。
Posted by
「エリーズ・ギャロワ博士が会いたがっている」 人工知能がグアトに伝えた噂。 しかし面談を求められるような心当たりはない。 そしてその後、彼女は行方不明に。 ギャロワ博士は、ヴァーチャル世界に関する研究を続け、ついに「究極の恵み」と賞される成果をあげたといいます。 博士が消えたのは...
「エリーズ・ギャロワ博士が会いたがっている」 人工知能がグアトに伝えた噂。 しかし面談を求められるような心当たりはない。 そしてその後、彼女は行方不明に。 ギャロワ博士は、ヴァーチャル世界に関する研究を続け、ついに「究極の恵み」と賞される成果をあげたといいます。 博士が消えたのは、自らの意志なのか、それとも事件に巻き込まれたからなのか。 「究極の恵み」とは何か? いつも楽しませてくれます。
Posted by