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さよならミイラ男
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さよならミイラ男

福田隆浩(著者)

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さよならミイラ男

1,540

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2024/02/29
JAN 9784065337783

さよならミイラ男

¥1,540

商品レビュー

4.3

10件のお客様レビュー

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2024/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小6男子、シングルマザー、貧困、そして学校でも自信がなくて居場所がない。そんな主人公が教材室で謎のミイラ男と出会う。ミイラ男が特別な力を使って主人公を助けるなんてことはない。だから、リアルで、どんどん読み進めた。黒板に絵を描くシーンは圧倒的。そして事実が明らかになってからの福祉の動きや学校の動きがきれい事ではなくて胸をうった。それにしても、ミイラ男とは何者だったのか、ネタバレ感想ではあっさりと記載されているけれど、物語内ではそんなことは書かれていない。もっと違う何かだったのかもとついつい考えてしまう。苦しみを抱えつつ懸命に生きている子どもたちへ届いて欲しいと切に思った。

Posted by ブクログ

2024/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

福田先生の本を読むのは初めて。 本作では「ネグレクト」「精神面で未熟なシングルマザー家庭」「貧困」「学習障害」などがテーマになっている。 それらを全部小さな体で抱える男の子が主人公だ。 素直がゆえ、全てを受け止めてしまう姿が痛々しい。 明日を生きるため理不尽な全てに未熟な防衛本能フル回転で立ち向かい、「お母さん大好き」という気持ちと「しょうがないんだ、これが僕の人生なんだ」という納得と諦念の繰り返しで日々を暮らしている。 学校で見える緑色をした化け物(「ミイラ男」と名付ける)を縁(よすが)としている。 どん底まで落ちた命すら危険だったラストは希望が見え、少年は自分には実は色んな選択肢があり、その先の未来で絶望を知った元少年たちも色んな生き方をきっとしていて命は続いていて、だから生きていていいんだと思えるような展開になっている。 彼の未熟だった母親も少しずつ変わろうとはしている(現実的にはどうなるかはわからないが)。 そこでつい思ってしまう。 どうして児童文学の多くは、最後になって急スピードでの主人公の納得、大団円、ハッピーエンドみたいな展開になるんだろうか… 寄り添われていると思っていたものにそこで突然突き放されたような気がして、線を引かれたような気がして、自分はすぐに児童文学からは離れてしまった子供時代だったのでついひねくれてしまう。 でもハッピー展開がなければ、目に見える大きな救いがなければ、純粋な子供たちの先には純粋がゆえにすぐに単純に死の影が生まれ、そしてそれにとりつかれてしまう気がするので、それが結果的にページ数の都合的に始まる急速な大団円であっても正しいんだろう。 しかし本当に見せてほしいのは、大きな出来事が小さな子供の人生を浚ったあとであり、この先にはどんな未来が広がっていて、どんな救いがあって、そこにはどんな困難があって、これまでの苦しみのどんな部分が自分を救ってくれるのか――そういったことのような気がする。 そこでようやく、どうやら自分の人生も、自分さえしかるべきところへ手を伸ばせば、その手を取ってくれる誰かがいるのかもしれないと具体的に現実的に思わせてくれることが兆しに繋がるのではないか。 本作には上記で挙げたテーマの辛辣さ、それらに翻弄される少年の生活や思考があまりに凄惨なため、そればかりが独り歩きしてしまい、「本当の救済」が欠けていると思う。 まず実際、子供のころの自分が、子供では解決できない問題の中心にいたときにはそんな自分の境遇に似通った本など手に取らなかった。 裏切られることを知っているからだし、自分が本当に「そういう子」だと認めたくない気持ちが混在しているからだ。 だから手に取るのは健康な、元気な、本好きの子だったとして、その子たちは本作を読んでどのような感想を持つのだろう。 願わくば、助けてあげたいなどと思わないでほしい。 結局何もできない、できることなどそもそもない、だけどひとつだけ、自分と「その子」との間に線を引かない、それだけなら出来る。 そんな感想でいいから持ってくれる子が増えたらいいなと、以前解決できない問題を抱えていた子供だったわたしは思うのである。 そうすると必ず、幸福だったあなたにこそ見えて、出来ることがあると思うからです。

Posted by ブクログ

2024/05/15

きれいごとじゃなくてリアルに迫っててよかった。酷すぎるとか読んでてつらいとかそんな感想を目にしてたのでどれほどかと思ってたけど、これのどこがと思った。現実はもっとひどいから。ミイラ男が暗示しているものは案外ルッキズムだったりして。あの嫌なやつと沖縄の人は運命の裏表だったりして。い...

きれいごとじゃなくてリアルに迫っててよかった。酷すぎるとか読んでてつらいとかそんな感想を目にしてたのでどれほどかと思ってたけど、これのどこがと思った。現実はもっとひどいから。ミイラ男が暗示しているものは案外ルッキズムだったりして。あの嫌なやつと沖縄の人は運命の裏表だったりして。いろいろ深読みできるのもよかった。

Posted by ブクログ

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