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スター・シェイカー ハヤカワ文庫JA
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スター・シェイカー ハヤカワ文庫JA

人間六度(著者)

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スター・シェイカー ハヤカワ文庫JA

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2024/03/21
JAN 9784150315689

スター・シェイカー

¥1,210

商品レビュー

3.3

3件のお客様レビュー

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2024/08/22

21世紀晩年、社会は移動するのにはテレポートするようになっていた。このテレポート社会の描写がこれぞSFといった読み応え。 自身が自力で、あるいはWBワープボックスに入って業者によってテレポートする。なので住宅に玄関は無く、高層住宅に住む。しかし適応できない人は下層に住んだり、今...

21世紀晩年、社会は移動するのにはテレポートするようになっていた。このテレポート社会の描写がこれぞSFといった読み応え。 自身が自力で、あるいはWBワープボックスに入って業者によってテレポートする。なので住宅に玄関は無く、高層住宅に住む。しかし適応できない人は下層に住んだり、今や使われなくなった高速道路に住んで、サービスエリアに仮想政府を作って生活している「ロードピープル」という人たちもいる。しかしテレポートには失敗もあって、移動している人が途中で人間にぶつかりその内臓を突き破ってしまう、という事故も発生している。 主人公の赤川勇虎は、運送業務中に翔突事故(衝突ではなく翔突という字を使っている)を起こし、後遺症でテレポート能力を失った青年。ある日ゴミ箱に隠れていた少女ナクサを助けたことから「灰なる月」という組織に追われ始める。. テレポートは水平方向より垂直方向は何倍も難しいが、このナクサは世界にも稀有な能力、垂直方向への高いテレポート能力があり、地球の裏側へもテレポートできる。 後半は、テレポート能力者同士の戦いが本格化する。移動先の相手を裂殺するという設定を生かし、これは前半ではマイナスだったが、後半ではこれが一撃必殺の達人技になっている。WBワープボックスを使わずに心のみで自在にテレポート(古典テレポート)できる者は「奥義者」と呼ばれ、手練れ同士の戦いが繰り広げられる。 「奥義者」は「旦那」を必要とし、解説によれば、みんな誰かとつながろうとしていて、その切実な思いが荒唐無稽な設定や派手なバトルに奥行を与えている、と書いている。そして、「テレポート×振動」の設定を貫き、インフラであり、武器であり、恋愛や親子関係の核にもなり、宇宙存亡の鍵にまでなってしまう、というところが、この作品の力だという。 著者は大学浪人中に白血病になり治った、という経験を持つようだ。それがこういうつながりを描いた元になっているのか。「人間36度くらいの平熱で、健康でいるのが一番だよね」ということから「人間六度」というペンネームにしたそうだ、と解説にある。 2021年、第9回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作(6~8回は大賞受賞作無。優秀賞は安野貴博の「サーキット・スイチャー」 2022.1に単行本で出版 2024.3.24発行 図書館

Posted by ブクログ

2024/06/09

SFの醍醐味のひとつ「壮大なホラ話」をお腹いっぱい味わえる。サイコキネシスによる物体の破壊ではなくテレポーテーションによる衝突破壊、高速道路のサービスエリアが独立国となっている荒廃した未来社会など、「設定」の面白さ、発想の奔放さが際立っている。設定自体の凝りに凝ったアイデアだけで...

SFの醍醐味のひとつ「壮大なホラ話」をお腹いっぱい味わえる。サイコキネシスによる物体の破壊ではなくテレポーテーションによる衝突破壊、高速道路のサービスエリアが独立国となっている荒廃した未来社会など、「設定」の面白さ、発想の奔放さが際立っている。設定自体の凝りに凝ったアイデアだけで突っ走るくらいの乾いた娯楽作で行って欲しかったくらいだが時折感情がウェットになるところが個人的には少し好みに反した。もしウェットな感情を描くのであれば、個人的にはそのSFでなければ成立できない特殊な設定下におけるその世界の住人たちの心性の在り様が、「現実世界におけるわれわれの心性」に普遍的なものとして何かしら訴えかけてくるものが欲しかった。たとえば瞬時に移動するという距離感の喪失というものは、現実のわれわれの感情の中の何が変わってしまうことになるのかを想像して描くことで、SF以外の小説では書けない現実のわれわれの感性を再構築するような、そういうところに踏み込んだものがあればなお良かったかなと思った。

Posted by ブクログ

2024/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2024/4/26 読了 次男蔵書から テレポートが普通の移動手段になった世界のお話し。 テレポート自体を攻撃方法にしているのは、あまりないなという感じでした。 お話し自体は、出会いあり別れありなのですが、どうにも文章がつたない感じと、言い回しが受け入れにくかったです。

Posted by ブクログ

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