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我が友、スミス 集英社文庫
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我が友、スミス 集英社文庫

石田夏穂(著者)

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我が友、スミス 集英社文庫

572

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2024/03/19
JAN 9784087446272

我が友、スミス

¥572

商品レビュー

3.9

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2026/02/27

運動不足の解消としてジムに通い始めた会社員の女性が、やがてボディビルの世界に足を踏み入れ、自らの肉体を変えていくことにのめり込んでいく。鍛え上げられていく身体とともに、「なりたい自分」と「求められる自分」の間で揺れ動いていく物語。 トレーニングジムやボディビルという知らない世界...

運動不足の解消としてジムに通い始めた会社員の女性が、やがてボディビルの世界に足を踏み入れ、自らの肉体を変えていくことにのめり込んでいく。鍛え上げられていく身体とともに、「なりたい自分」と「求められる自分」の間で揺れ動いていく物語。 トレーニングジムやボディビルという知らない世界を知ることができて純粋に楽しかった。誰しも少なからず持っている変身願望を思い出させる内容だった。漠然と始めた筋トレが競技へと変わり、自らの肉体を作り替えていく過程はとても興味深い。自分がなりたいものと、周囲から求められるもののギャップに葛藤する姿には共感する部分も多かった。 また、自分を追い込むストイックなトレーニーほど言葉を大切にしているという描写も印象的だった。「継続は力なり」「千里の道も一歩から」といった言葉で自らを鼓舞する姿は妙に納得感があり、そんなストイックな世界に少し憧れも感じた。主人公の淡々とした性格と、迷いながらも突き進んでいく感覚が爽快で、最後までサクサク読めた。読み終えて、少しジムに行きたくなった。

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2026/02/25

どうしても私みたいな選手は傍流扱いになっちゃうのね 世間はがちがちに鍛えた女性を嫌厭しがちである 「私にも、出来ますかね」これは最早、肯定有きの誘導尋問だった 私は艶めく茹で卵を齧った 目の前のトレーニーの呷るプロテインに心を奪われている このように意識を切断するものを雑念と呼ぶ...

どうしても私みたいな選手は傍流扱いになっちゃうのね 世間はがちがちに鍛えた女性を嫌厭しがちである 「私にも、出来ますかね」これは最早、肯定有きの誘導尋問だった 私は艶めく茹で卵を齧った 目の前のトレーニーの呷るプロテインに心を奪われている このように意識を切断するものを雑念と呼ぶなら 私は日に日に強靭になっていく身体は元より、この真空地帯に淫したのだった 人間が社会的な生き物で有る事の証左だ 私の頭は浮腫んだ脹脛のようにぱんぱんになった 偏に私が新参者だったからだ 皆既日食レベルにピタリと一致する様だった 幸か不幸か、優れた見てくれには、途轍もない力がある。無言のままに、これ程迄雄弁で有得る。 「身体は一番正直な他人だ」という、やはりダイヤモンドのようにかっこいい一文があります。自分の身体と向き合い、鍛え、それが他者の目にどう映るか、探っていきます。 身体を意識する事で、他者の視点が立ち上がり、小説が生まれているのです。石田さんは、見た目を可成り意識しています。だから、書かれているのは、単純な「反ルッキズム」ではないのです。見た目というものの力強さを分かった上で、あれ?なんだろうこれ?という違和感、社会に漂う複雑なものを、文学にしているのです。

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2026/02/15

日々ジムに通い、トレーニングに明け暮れるU野は、ある日スカウトされ、ボディビルの大会に出場する事に。「筋肉だけで終わる話じゃないの」美容に対する意識が足りない事で指導者から注意されるU野は、筋肉をアピールする大会における美容の価値とは何かを思案するーーー 初めから最後まで、ずっ...

日々ジムに通い、トレーニングに明け暮れるU野は、ある日スカウトされ、ボディビルの大会に出場する事に。「筋肉だけで終わる話じゃないの」美容に対する意識が足りない事で指導者から注意されるU野は、筋肉をアピールする大会における美容の価値とは何かを思案するーーー 初めから最後まで、ずっと面白かった。 トレーニングし始めた理由を、別の生き物になりたいと語るU野は、ボディビルの大会に出場するにあたり、他者からの評価に目を向けなければならなくなる。髪型、ハイヒール、脱毛、笑顔、それぞれに疑問を抱きながらも、勝利のために全て行ったU野。そんなU野が迎えた大会にて得た結果、出した結論には驚かされたと同時に納得させられた。 大会にベストな状態で臨むために、行った数々の努力や、母との関係、そして何よりボディビルにとって、社会にとって見た目が与える数々の影響がU野を取り巻き、足枷となりながらも進み続ける姿には勇気を貰う。「おもしろい」「わかるなぁ」「かっこいい」「いいなぁ」ひたすらにそう感じ続けた一冊でした。

Posted by ブクログ