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恐るべき緑 エクス・リブリス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白水社 |
| 発売年月日 | 2024/02/18 |
| JAN | 9784560090909 |
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恐るべき緑
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恐るべき緑
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商品レビュー
4
22件のお客様レビュー
狂人と天才は紙一重というかありあまる知性が世間に受容されれば天才、受容されなければ狂人ということなのかなと読みながら感じた。核心中の核心やハイベンベルグのエピソードに特にそれを感じた。 細かい章立てで読みやすいと思っていたら後半の章ほど文章量多いのとトンデモエピソードが増えて濃さ...
狂人と天才は紙一重というかありあまる知性が世間に受容されれば天才、受容されなければ狂人ということなのかなと読みながら感じた。核心中の核心やハイベンベルグのエピソードに特にそれを感じた。 細かい章立てで読みやすいと思っていたら後半の章ほど文章量多いのとトンデモエピソードが増えて濃さも増すので面白かったけど読むのに時間をかけてしまった。
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我々の手が届かないものは未来ではない。過去でもない。それは現在なのだ。ちっぽけな粒子ひとつの状態すら完全には把握できない。
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ナチス将校たちが自決に使用した青酸カリと、合成顔料プルシアン・ブルーとのめくるめく繋がりから戦争と生と死の残酷で奇妙な因縁を浮かび上がらせる「プルシアン・ブルー」ほか、実在する科学者・数学者の伝記的事実を想像力豊かに脚色し、原子力以降の科学の発展に疑問を投げかける、ノンフィクショ...
ナチス将校たちが自決に使用した青酸カリと、合成顔料プルシアン・ブルーとのめくるめく繋がりから戦争と生と死の残酷で奇妙な因縁を浮かび上がらせる「プルシアン・ブルー」ほか、実在する科学者・数学者の伝記的事実を想像力豊かに脚色し、原子力以降の科学の発展に疑問を投げかける、ノンフィクションのようなフィクション短篇集。 面白かった~。最初はチリの円城塔じゃん!と思ったんだけど、読み進めると円城さんよりむしろ初期の宮内悠介っぽく思えてきて、どこかで「あ、これゼーバルトか」とわかった。案の定、あとがきで『土星の環』が挙げられていてニヤリ。 すごく面白かったんだけど、好みの話だけで言ったらすごく惜しいと思う作品でもあった。最初に置かれた「プルシアン・ブルー」が、例えるなら全てのトリビアが戦争と死に繋がっていく澁澤のエッセイみたいに読めて、歴史をコンパクトに圧縮していくクールな語り口と皮肉な結末から放たれるメッセージがバチッと決まっていると思った。だが、「シュヴァルツシルトの特異点」以降は個人にスポットを当てた伝記形式になるためか、「プルシアン」の容赦ないともいえるキレ味は鳴りを潜め、取り上げた科学者たちに対して共感交じりのブラックユーモアを漂わせる文体に変化する。これはこれで魅力的だが、クールさは読み進めるにつれ減少していく。 だから一番好きなのは「プルシアン・ブルー」。「私たちが世界を理解しなくなったとき」はあんまり好きじゃなかった。「核心中の核心」はとにかくグロタンディークという数学者が強烈だった。科学史に疎いので、解説を読むまでフリッツ・ハーバーもシュヴァルツシルトもグロタンディークもフィクションキャラで、歴史に架空キャラを代入するという作風なのかと思い込んでいたから、解説で全員実在すると知ってびっくりした。まんまとグロタンディークの伝記を読みたくなったので、科学史に興味を持たせるという意味では本当に優れた小説だと思う。 ただ、エピローグである「夜の庭師」でそれまでずっと西洋中心に回っていたお話がチリにフォーカスされていくところはとてもよかったんだけど、最後の最後に現代社会への警鐘のメッセージをあまりにもはっきり言葉にしてしまっているのは少し残念だった。メッセージを誤読されたくない気持ちはわかるのだが、説明せずとも伝わっていると言いたいし、全体のクールなトーンが損なわれてしまったように感じる。だが、それをわかった上でも単なる娯楽作品として読み流されたくない、数学者の面白い伝記小説では済ましてほしくないという思いがあるのだろう。とにかくこの作家を知れてよかった。南米面白いな。
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