商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2024/02/19 |
JAN | 9784147941990 |
- 書籍
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大人の発達障害(ADHD、ASD)
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大人の発達障害(ADHD、ASD)
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会社をやめてもうほぼ人と関わらない生活をしているから、大人の発達障害を学ぶ必要はもうないのだが、個人的に結構興味がある内容なのでつい買ってしまった。 ・ADHD、ASDは病気ではない ADHDとASDは生まれつきの脳の機能の偏りであり、病気とか育て方が悪かったとか発症したとかではない、とのこと。 病気というより、今の社会に合わない性質が多いという感じがする。 ADHD、ASD共にとりあえず自分は該当しない気がする。これまでの学生生活や職場ではADHDっぽい人はいた。 ADHDは薬で治療が可能だが、ASDは薬がないらしい。薬物療法でどうにかなるのだろうかと思ったが、「不注意や衝動性などの特性を抑える」らしい。空気が読めないとかはさすがに薬では対応できないよな… 衝動性が抑えられれば、会話での問題も減りはするか。 ・スケジュールが苦手 ADHDが遅刻したり準備が間に合わないのは、「衝動性」から今やらなくていいことをやってしまいがちだから。出かける前に急に何かを調べたり、ドラマを見たりしてしまうらしい。 この対応として、準備を始めないといけない時間と、出かける時間それぞれにアラームをかけておく。これは普通に役に立ちそう。 ・周りとの会話が下手 相手の会話を遮って自分の話をしてしまう、もしくは思いついたことをすぐ話してしまうという人に、「話を最後まで聞いてから発言しよう」とか「頭の中で一度リハーサルしてから発言しよう」とかアドバイスしてどうにかなるものなのか…? リハーサルしても、その発言が相手や周りにどう影響を与えるかがわかっていないのでは。 ・電話は高難度業務 電話応対は 1. 相手の声に集中する 2. 相手の話していることを理解する 3. 聞いたことを正確にメモする の3つの動作を同時に行う必要があるため、かなりの高難度アクション。 「電話応対は「誰でもできる基本業務」とみなされていますが、発達障害の人にとっては難しい業務です。」 とあるが、全然そんなことないと思うが… 普通の人でも苦手だよ。 ・指示は詳細に 「できるだけ早く」とか「◯◯してきて」みたいなあいまいな指示は良くないという話があるが、これは発達障害関係なくちゃんとやるべきアクションだと思う。 ・ASDへの対応 物事を順番守ってこなしていかないと我慢できないとか、パーソナルスペースが近いとか周囲の刺激に敏感とかのASDの人にはおそらく会ったことがないが、ADHDよりも社会人としては大変そう。本人も、周りも。タイピングの音が気になって仕事ができない人には別室で仕事をさせてあげることを検討しましょうとか言われても… ・まとめ 実際に解決するかどうかはかなり怪しそうなところがあるが、実践しやすそうなアクションがわかりやすく例示されてるので、困ってる人には役立つ本だと思う。 あとはまあ、本人の自覚、職場の理解、対応する人の我慢力や包容力だろうな。結局、ADHD/ASDの人達に対応する作業というのはだいたい仕事そのものではなく、会社がその時間を捻出させてくれるか、対応する人が捻出できるかというのは結構別の話だからなぁ。 そして、もちろんこれらの対応で解決するかどうかはわからず、というかおそらくそう簡単に解決する問題ではないので、結局上司や同僚が大変という気がしてしまう。 ・とはいえ… 時代が進んだことで、発達障害への理解は高まったとは思うし、そういう人達へのサポートは増え、周りの人たちはこう対応しましょう!という資料はやたらと増えたと思う。 が、「ADHDっぽい人」に対して周りがどうすればいいのかという悩みは未だに全然解決する兆しが見えないのではないだろうか。 その人がADHD/ASDだとはっきりわかっているのならともかく、そう診断されてないけど厄介な人、というケースの方が圧倒的に多い気がする。過去の同僚にもそういう人達たくさんいた。 特に、相手が話し終わる前に自分の話をするとか、空気が読めない人に「君、ADHD診断してきてくれない?」と言えるわけもなく、そういう場合はどうすればいいんですかNHKさん!
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島田潤一郎は『電車のなかで本を読む』で 「誰かにたいして、 「あの人は発達障害かもしれない」 と思ったり、口にだして指摘したりすることは、 社会にあらたな断絶を生みます。 それはそのときに、差別に発展する可能性も はらんでいます」(P82) と警告している。確かに身に覚えがあるこ...
島田潤一郎は『電車のなかで本を読む』で 「誰かにたいして、 「あの人は発達障害かもしれない」 と思ったり、口にだして指摘したりすることは、 社会にあらたな断絶を生みます。 それはそのときに、差別に発展する可能性も はらんでいます」(P82) と警告している。確かに身に覚えがあることだ。 血液型に似て、素人がわかった気になり、 日常的で、決めつけやすい事案だ。 反対に上野千鶴子的に言えば、 「病名がついてほっとした、という人もいます。 あなたじゃなくて病気が原因だからです」 となる。「あなたじゃなくて病気が原因」 というのは斬新だ。 とにかくデリケートな案件であることは確か、 慎重に扱うべきだろう。 本書扉の裏に箇条書きされたフレーズの いくつかには誰もが思い当たるだろう。 いわく「『特性』から起こる”困りごと”」 として ・相手の気持ちを想像しにくい ・相手の話を最後まで聞く前に話出してしまう ・優先順位をつけるのが苦手 ・複数人との会話が苦手 ・間接的な表現が苦手 ・言葉どおりに受け取ってしまう ・臨機応変な対応が苦手 ・人との距離が近すぎる ・よけいなことを言ってしまう 一般の人にとっての人生の重厚なテーマと 言ってもいいような事項に思える。 病気なのか人生訓なのか、その辺は要検討だ。
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発達障害について学ぶための一歩目の本としては最適だと思います。 ただ、背景にはまだまだいろんなことがあることも事実。 書ききれないほど様々な症状があります(未知なものもあるのも事実)ですが、一旦一般常識としてはこれぐらいで充分かなという内容が書かれています。 体調が良いときにはこ...
発達障害について学ぶための一歩目の本としては最適だと思います。 ただ、背景にはまだまだいろんなことがあることも事実。 書ききれないほど様々な症状があります(未知なものもあるのも事実)ですが、一旦一般常識としてはこれぐらいで充分かなという内容が書かれています。 体調が良いときにはこの本の通りやっても良いと思いますが、落ち込んでるときにやると危険なことも隠れていますので、様子を見て取り組まれることをおすすめします。 発達障害の疑いを持っているご自身だけでなく、周囲の方にも勧められる、気軽に読んでいただける本になっていると思います。
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