帝国の疫病 植民地主義、奴隷制度、戦争は医学をどう変えたか

ジム・ダウンズ(著者), 仲達志(訳者)

• 販売会社／発売会社: みすず書房
• 発売年月日: 2024/02/20
• JAN: 9784622096757

商品レビュー

2024/05/14

国際的な奴隷貿易・植民地主義の拡張・クリミア戦争・アメリカ南北戦争・イスラム教徒の聖地巡礼→医学に重大な影響
社会的変革の同時発生→コンタギオン（感染接触）説→疫学的実践
ブルックス号船内の見取り図
過密な環境と新鮮な空気に関する事例研究→事例が発生した文脈を無視
医師とは別の無名の洗濯婦、奴隷船、インドの病院職員、イスラム教巡礼者の忘れられた存在・貢献
植民地主義→世界各地で大規模な人間集団を調査対象→疫学的手法の発展に寄与
ナイチンゲール：疫病予防の考え方を特殊事情を超越した理論の域にまで押し上げ
米国衛生委員会→人種的劣等性に関する思想の先鋭化に加担
大規模な集団を調査対象→感染症の拡大経路を可視化
数値が紡ぎ出す物語→流行の原因と拡大を解明する力