商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 産經新聞出版/日本工業新聞社 |
発売年月日 | 2024/02/01 |
JAN | 9784819114332 |
- 書籍
- 新書
中国経済 衰退の真実
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中国経済 衰退の真実
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
先日、上海オフィスで働いている同僚と夕食を食べる機会がありました。7%成長を毎年維持した勢いをお互い知っている私達ですが、現状はかなり厳しいようですね。最も、日本の衰退は私が社会人になってから30年間続いた感もありますが。 中国経済が危ないという本は多く出回っていて今まで何冊か...
先日、上海オフィスで働いている同僚と夕食を食べる機会がありました。7%成長を毎年維持した勢いをお互い知っている私達ですが、現状はかなり厳しいようですね。最も、日本の衰退は私が社会人になってから30年間続いた感もありますが。 中国経済が危ないという本は多く出回っていて今まで何冊か読んだことがありますが、アメリカが中国を本当にライバルと認識するようになってから、中国もかなり影響を受けているようですね、日本が元気一杯だった時に冷や水を浴びせられた様に。アメリカ大統領選挙の結果も大いに影響すると思いますので、今後の米中間には目が離せないですね。 以下は気になったポイントです。 ・ロシア企業は人民元の輸出代金を香港の銀行口座に振り込ませるが、直ちにドルに交換している。その証拠に香港での人民元預金は2022年2月に急増した後に激減したままほとんど増えていない。国際金融市場の香港では人民元とドルなどの交換が自由である(p21) ・バブル崩壊の中国は再び資本逃避に苦しんでいる、資産家は資産を国外に持ち出そうと躍起になり、外資は脱中国へと走っている。中国は対外負債を増やしている、日銀のマイナス金利資金がそれを可能にしている(p25) ・中国のGDPのうち、固定資産投資は5割前後を占めて、固定資産の主柱が住宅を中心とする不動産である、2021年以来急激に落ち込んでいる。金融緩和をする(=利下げ)はほとんどできていない背景は、外貨準備の減少にある、人民元の量は外貨準備に応じて発行することになっている(p26)一帯一路では、プロジェクトを発注した現地政府は外貨で、対中債務を払う約束になっている(p46) ・グローバル金融市場での人民元取引シェアはいまだにマイナー(日本円以下)である、米ドルシェアは2年前(ウクライナ侵攻)と比べて大きく増えて、ユーロが大幅に減少した(p112)アルゼンチンでは2023年11月に大統領に就任し、通貨の人民元依存をやめて、米ドル化を打ち出した(p119)アルゼンチンは対中輸入が輸出を上回っていて、輸出で獲得する人民元を回せるので有利であった、ブラジルは反対である(p177) ・負債すなわち借金というと、日本の国民には聞こえが良くないが、現代のグローバル資本主義では巨額の借り手が豊かになり貸し手は貧しくなる、世界最大債務国のアメリカと、債権国の日本の様に(p158) ・中国の通貨金融制度は「準ドル本位制」というべきで、発券銀行の中国人民銀行は、ドルを中心とする外資の流入に合わせて人民元資金を発行している、中国の経済成長を支えているのは、ドルである。外資の主要流入源は、経常収支の黒字と外国からの直接投資や証券投資である、現在、日米欧のメーカは対中依存を減らそうとしている、FRBの利上げにより対中債券投資の引き上げにかかっている(p164) 2024年9月5日作成 2024年9月8日作成
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グラフがオールカラーで見やすく、日付つきのコラム調になっていて、同じフレーズが度々出ることから、おそらく産経新聞発行の著者のコラムを寄せ集めたものを一冊の本として上梓したもののようです。その辺りの記載は欲しかったですが、全般的にはとても勉強になったので、不満はなかったです。中国経...
グラフがオールカラーで見やすく、日付つきのコラム調になっていて、同じフレーズが度々出ることから、おそらく産経新聞発行の著者のコラムを寄せ集めたものを一冊の本として上梓したもののようです。その辺りの記載は欲しかったですが、全般的にはとても勉強になったので、不満はなかったです。中国経済の衰退を如実に表す数々のデータと知見は経済記者である著者ならではのもので、非常に分かり易く勉強になります。同じフレーズ、例えば、「人民元は中国の外貨準備に依存しており、その外貨は海外資本流出によって減っているために、大規模な金融緩和を行うことができない」など、度々出てくるので多少は気になりましたが、自分の忘れっぽい頭にとっては情報を刷り込むのには却って良かったと思います。中国経済衰退の事実だけでなく、日本経済の不安要素も盛り込まれており、これから先、財務省、岸田政権、植田総裁が舵取りをする日本経済への不安も掻き立てる内容となっております。
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