商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2023/12/06 |
JAN | 9784167921415 |
- 書籍
- 文庫
とり天で喝!
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商品レビュー
3.6
15件のお客様レビュー
そこは新小岩ルミエール商店街の裏通り。現在では整骨院になっている土地には、かつて米屋という居酒屋があった。その米屋をたった1人でやっていた女将が亡くなって、もう30年になる。 ところが今でも、夕方になり悩みを抱えた人が通りかかると米屋は忽然と現れ、悩める人は誘われるように暖...
そこは新小岩ルミエール商店街の裏通り。現在では整骨院になっている土地には、かつて米屋という居酒屋があった。その米屋をたった1人でやっていた女将が亡くなって、もう30年になる。 ところが今でも、夕方になり悩みを抱えた人が通りかかると米屋は忽然と現れ、悩める人は誘われるように暖簾をくぐる。 さて今夜、女将の心づくしの酒とアテに邂逅する客の抱える屈託とは …… 。 東京葛飾の新小岩にある居酒屋が舞台のオカルトファンタジー。シリーズ4作目。 ◇ 渋谷ハチ公前。待ち合わせ時間に少し遅れてきた秋穂は、人の多さに驚きながら恋人の姿を探す。ようやく正美らしき背中を見つけて声を掛けたところまったくの別人だった。 慌てて頭を下げて詫び、今度こそ正美だと思った後ろ姿の肩を叩いてみれば、またしても別人。そんなことが続いたため、秋穂はたまらず「正美さん、何処にいるの!?」と叫んだところで目が覚めた。どうやらまたうたたねしていたらしい。 ほっとしながら腰を上げた秋穂が開店準備をしていると、隣のスナックの優子ママが入ってきた。遅めの昼食を米屋で摂りがてらその日のオススメメニューを聞くのが優子の日課だ。スナック「優子」は料理を出さないので、軽く食べたい客には米屋から出前をとってくれる。 どうも食欲がないという優子に秋穂が勧めたのが「冷や汁」だった。 ( 第1話「冷や汁でパンチ」) ※全5話。 * * * * * シリーズ4作目です。 図書館の都合で先に読んだ5作目のあとがきに、「シリーズものは4作目で打ち切りになることが多い」と山口さんが書かれていたのを思い出しながら読みました。 この4作目から、米屋が客を受け入れる枠が緩やかになっているのですね。3作目までとは違ったパターンで物語が展開するので、新鮮な気持ちで読むことができました。 例えば第1話は、常連の音二郎たちが晩酌を楽しんでいるところに入ってきた男性客が悩める客なのではなく、その客に電話をかけてきた姪っ子が悩める人だったというパターンです。 また最終話では、なんと一見客の幽霊が登場。幽霊だったとわかって、秋穂をはじめ常連客がゾッとするという笑い話仕立てです。 個人的なお気に入りは第3話「レンチン囃子」で、歌舞伎界のしきたりや研修生の悲哀がわかりやすく盛り込まれていて、興味深く読むことができましたし、話もよくできていたと思います。 ほかの話でも山口さんの小説らしく雑学知識も豊富で、第2話「歌う深川飯」では小松菜が新小岩の青菜が発祥で、名付け親は徳川吉宗だったことや、最終話「居酒屋のゆうれい」では『四谷怪談』で有名なお岩・伊右衛門譚の真相が紹介されています。 それまでの3作よりも仕掛けや豆知識が盛りだくさんで、続巻が決まったのも納得できる出来栄えの4作目でした。満足です。 * * * * * 先日、所用で京都に行きました。 益田ミリさん御用達の宝泉で白小豆ぜんざいを楽しんだのはもちろんですが、ふと入った居酒屋さんで、メニューに「ホッピー」があるのを見つけました。 この『ゆうれい居酒屋』によく出てくるほか原宏一さんの作品などにも登場するホッピーですが、私は今まで目にすることがなかったので思わず注文してしまいました。 ビールの風味は思ったほど強くはないけれど、揚げ物や煮付けには合いそうな感じの味でした。 1度は飲んでみたいと思っていたホッピーとの出会い。旅先で念願かなってうれしかったです。
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今回も安定のストーリー展開。 驚いたのは、今回、居酒屋の外に秋穂さんがでかけたこと! といっても、ルミエール内だから遠出はしていないが、外だからなー。 ちょっとそこで頭が混乱してしまったが。 一種のタイムマシーンのようなものか。 毎度お馴染みの美味しそうなお料理。 簡単そうだか...
今回も安定のストーリー展開。 驚いたのは、今回、居酒屋の外に秋穂さんがでかけたこと! といっても、ルミエール内だから遠出はしていないが、外だからなー。 ちょっとそこで頭が混乱してしまったが。 一種のタイムマシーンのようなものか。 毎度お馴染みの美味しそうなお料理。 簡単そうだから作りたくなる。
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今回も安定な昭和令和間を行ったり来たりの第4弾! 秋穂さんの一言で登場人物たちの人生好転感がスッキリする。 ラストの章、アレ?感じが違うぞと変な意味でドキドキした。 よかった、続編はありそうだ。
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