商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2023/12/08 |
| JAN | 9784049151299 |
- 書籍
- 文庫
どうせ、この夏は終わる
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どうせ、この夏は終わる
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商品レビュー
4.8
6件のお客様レビュー
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3年後の5月に直径1.2kmの小惑星が地球に衝突する。 人類滅亡の危機が発表されてから2年が過ぎた夏休み。最後になるかもしれない夏を生きる少年少女たちの物語を描いた連作短編。 タイトルの”どうせ、”がすごく意味を持つ内容だった。高度に発達した文化かつまだたくさん人が生きている現代にありながら、どうせもうすぐ世界は終わるという絶望が横たわっている終末モノ。そんな中を生きる普通の高校生たちがどのようなことを思って行動するのか。どの短編でも”どうせ”世界は終わるのだからやっても無駄だという思考から、前を向く人たちに触れるうちに”どうせ”終わるなら、最後にやってやろう!みたいに前を向けるようになっていく。この物語では小惑星の衝突というとんでもなくて、どうしようもない理不尽が目の前にあるにも関わらず、少年少女たちが前を向いて生きていく。同じように”どうせ”というのは現実にもたくさんあるけど、この小説のような巨大な理不尽が立ちふさがっているわけではない。単純ながら、やってやろう!という気持ちになった。 心理描写が丁寧で文章も読みやすい。各短編も短いながら展開に引き込まれた。そして毎話映画のダイマがされる笑。これだけ言われたら映画にも手を出してみようかと思ってしまう。
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- ネタバレ
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小惑星の衝突で人類が滅亡する未来が迫る最後の夏に長崎の高校に通う5組の高校生たちの5篇の青春物語。 いやあ、この設定が絶妙に上手い。 そんな状況に追い込まれた時、人はどんなことを考えどう生きようとするのかをいろんなパターンで見せてくれる。 もう次の夏は来ないかも知れないのに部活を頑張る幼馴染の少女に夢を諦め劣等感に苛まれる少年。 ゲームセンターで気になっていた少女に思い切って話しかけ勝負を挑む少年。 転校してきた暗い少女がなぜか気になってよせば良いのに彼女に近づこうとする少女。 彼氏がいるのに自分だけ地球の裏側に逃げることを気に病む少女。 映研部長の少女に弱みを握られ映画作りを無理矢理手伝わされる少年。 それぞれがそれぞれに人類滅亡に悩み、苦しみ、けれど人との関係の中で、そんな状況でも、いやそんな状況だからこそ、したいことを見つけ、等身大の青春を精一杯生きていく。 良い物語だなあ。 ラストもポジティブに終わるのがいい。 それぞれの短編の登場人物たちがいろんなところで繋がっていて、全体を映画少女が繋いでいる構成が個人的には大好き。 それこそ良い短編連作映画を見た気分だ。
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1冊了。小惑星はまだ宇宙の中です。 絶望しかない事態で高校生が日常的に"高校生"している青春ファンタジー。挿絵が無い、ライトノベルレーベルから出た"ライトノベル"。 映画作りを始める、という奇人女子高生が何をするのかと思ったら、あんな奇跡を...
1冊了。小惑星はまだ宇宙の中です。 絶望しかない事態で高校生が日常的に"高校生"している青春ファンタジー。挿絵が無い、ライトノベルレーベルから出た"ライトノベル"。 映画作りを始める、という奇人女子高生が何をするのかと思ったら、あんな奇跡を起こすとは。でそのエンドロールの後の映像がまた良いよね。長崎の街と映画への愛が詰まった作品でした。対ゾンビシューティングゲームする金髪JKが好き。びねつさん初見の絵師さん、エモい。 思った タイトル、「この夏で」じゃないことを。 すごく素敵
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