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在日という病 生きづらさの当事者研究
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在日という病 生きづらさの当事者研究

朴一(著者)

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在日という病 生きづらさの当事者研究

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 明石書店
発売年月日 2023/10/27
JAN 9784750356716

在日という病

¥2,420

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2024/09/12

パク・イルさんの講演をだいぶ前に聞いたことがある。そのとき聞いた内容のうち、小学生時代、日本人の友だちを自宅に呼ぶ前に家の中から在日とわかるものを必死で隠してキムチのにおいを消したという話や、女子学生が提出したレポートに、自分と付き合っている彼が実は在日コリアンだったことを偶然知...

パク・イルさんの講演をだいぶ前に聞いたことがある。そのとき聞いた内容のうち、小学生時代、日本人の友だちを自宅に呼ぶ前に家の中から在日とわかるものを必死で隠してキムチのにおいを消したという話や、女子学生が提出したレポートに、自分と付き合っている彼が実は在日コリアンだったことを偶然知ったときの心の中での葛藤についての赤裸々な告白がびっしりと書かれているのを読み、与えた課題に関するレポートとはまったく違っていたにもかかわらず思わず「優」を付けたという話があったのを覚えている。 私自身の話もしておきたい。私は在日コリアンではないものの、小学生時代、苗字に“金”が付く同級生がいたが、同じ学校の上級生が「あいつはチョーセンやで」とか言っているのを耳にした。また、大学時代の同級生(男)が当時付き合っていた女性は在日コリアンで、大学の成績もすごく良くて、バブル期の当時に本来ならば就職で引く手あまたのはずなのに、内定をもらえたのは韓国系の焼き肉のたれで有名なメーカー1社のみだったという話を聞いた。 やはり私が伝聞を書くよりも在日コリアン当事者のパクさんが直接伝えたほうが100倍リアル。入居差別や参政権問題(著者の認識では在日コリアンの「参政権回復」問題)などは私の知識や理解の枠外だったからだ。なおパクさんの話には、井筒監督や行定監督の映画のように美男美女の在日コリアンは残念ながら出てこない(笑)。それはパクさんが話を面白くしようとはするものの、“盛る”ことはなく、受け狙いなどの“添加物”を一切加えないからである。 また、私にはないものがパクさんの文章にはある。それは、在日コリアンとしての「正確な情報」「正しい姿」「理不尽なもの」を伝えたいという厳然たる決意だ。それは時には日本人の見解と衝突し、反対の立場のものもある。 しかし私は直接パクさんの講演を聞いたことがあるため、(パクさんがいくら厳しい言い方だとしても)それらをパクさんの敵意や無理解とは決して受け取らない。逆に私はパクさんといっしょにお酒を飲みに行き、これらの話題を“真剣に”したいと思っている。最良に近づくのに大切なのは、古代ギリシアでも行われた「対話」だというのが、パクさんの本からも感じ取ることができたから。 (ちなみにお酒で言うと、映画とかでは在日コリアンというと「マッコリ」が出てくるが、私は「百歳酒」のほうが好きだ。私が百歳酒を好きな“変わった”日本人だって?大いに結構。) この本で1つうらやましいと思ったのは、P173に掲載されている、パクさんと故・勝谷誠彦さんとがボクシングで互いの顔にパンチを当てるようなポーズをしている写真だ。2人とも顔は笑っていることからも、テレビ番組では時に激しい議論を見せてはいたものの、お互い心の底ではわかり合っていたのだ。つまり論争はするが、芯の部分では共通の志を持っていた…そんな2人のような関係を日本人の私が在日コリアンと築けたらいいな、と真剣に思っている。

Posted by ブクログ

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