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愛とラブソングの哲学 光文社新書1277
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愛とラブソングの哲学 光文社新書1277

源河亨(著者)

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愛とラブソングの哲学 光文社新書1277

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2023/10/18
JAN 9784334100896

愛とラブソングの哲学

¥990

商品レビュー

4.5

6件のお客様レビュー

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2025/07/31

新書初心者、哲学初心者にも導入が丁寧でわかりやすい。 そもそも「ラブソング」というごく身近なものと、誰もが手に入れたいのに解釈の方向性が無限(に見える)「愛」についての新書ということで、こりゃ手に取ってまうやろ…!と見かけて即読みました。 引用されているラブソングは(著者の好み...

新書初心者、哲学初心者にも導入が丁寧でわかりやすい。 そもそも「ラブソング」というごく身近なものと、誰もが手に入れたいのに解釈の方向性が無限(に見える)「愛」についての新書ということで、こりゃ手に取ってまうやろ…!と見かけて即読みました。 引用されているラブソングは(著者の好みはあると思うけど) 、The名曲だけではなく幅広くいろんな曲が掲載されているので聴いてみたい曲が増えたのも◎ また、各章を読み終わったあとに冒頭の引用歌詞を読むと、なぜその歌詞を選んだのか理解できるし、歌詞が語る「愛」がどういうものかという考察が深まって読みがいがあった。 特に面白かったのは『失恋ソングを聴くとなぜ失恋から立ち直れるのか』という問いと検討内容。 歌詞の私物化(失恋ソングに関わらず音楽を聴くときに行われること)により、 ①自分の中の言葉にできない気持ちが言語化されスッキリする ②自分と同じ経験をした人がいるということを知り、自分の悲しみが不当なものではないと理解できる ③作詞者も同じような失恋をしたのだと思えることで、孤独感の緩和と世界とのつながりが回復される、ことに加えて、 『歌詞を聞くことで思い出を美化することができる=失恋体験の記憶自体が改変されることで、失恋の悲しみを減らす作用がある』という視点が、その根拠も含め自分にとって新しいものだった。 実際失恋ソングは、相手を100責めるというよりは「お互いに若かったよね」みたいな歌詞や、悲しみを思い出にして立ち直ろうとする歌が多い。 自分や相手の至らなかったところばかり見つけて責める思考になっている失恋後に、「あぁたしかに楽しい瞬間はあったんだよな」「そんなに悪いことばっかりじゃなかったよな」「タイミングが違ったんだな」…と思えるようになるきっかけを与えるのが失恋ソング、という思考に共感&納得。 また、失恋ソングについては上記まで検討を進めたことで、ラブソングに対する見解を、(実際に失恋状態にある人への)心理実験などで検証できるレベルまで到達させた=これが哲学の役割、という記載があって、哲学そのものが少し身近になった。 哲学に答えがないように見えるのは、実験・実証によって答えが出せそうなレベルになると哲学ではなくなってしまうから。答えが出せそうなレベルまで問題を洗練させたり、仮説を提案したりする作業が哲学で、そこから明確な答えを出すのが科学(という分担)、ということ。 ①「愛」について様々な科学分野から検討 ②ラブソングを楽曲と歌詞に分けて検討(①の検討内容も踏まえて) ③②を集合させて、最終的に「ラブソングはなぜこんなにも多いのか」「失恋ソングを聴くとなぜ失恋が癒されるのか」という問いを思考していく という展開の流れも大変わかりやすいが、 哲学はとにかく細部まで分解し、それら一つ一つを丁寧に検討し、矛盾や不一致、例外をそれぞれ打破していき、最後にそれらを集約するという行為なんだと感じた。 科学も同じ部分があると思うけど、哲学は思考研究だからこその難しさがあるよなあ。

Posted by ブクログ

2024/01/27
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<目次> 導入   哲学とは何か~知識への愛 第1部  愛とは何か  第1章  愛とは感情なのか~潜在性  第2章  愛に理由はあるか~無合理性  第3章  愛は本能なのか~進化生物学  第4章  愛は普遍的か~歴史社会学  第5章  愛に本質はあるか~症候群 第2部  らぶそんぐとはなにか   第6章  愛は音で伝わるか~類似性と連合  第7章  愛の言葉はどう響くのか~学習と共感  第8章  失恋ソングは失恋の傷をどう癒やすのか~記憶の改変  第9章  なぜラブソングは歌われ続けるのか~対談 <内容> 哲学者。前に『美味しいとは何か』を読んでいた。小難しくない哲学書を書く人。今回も第1部は学問的に「恋愛」を分析しているので、若干小難しいが、第2部で恋愛ソングになると、一気にわかりやすくなる。1曲ずつくらいしか例を出さないので、後は勝手に想像することがいいのかも?   

Posted by ブクログ

2024/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルと帯のキャッチコピーに惹かれて買いました。帯には「この世の中はなぜラブソングであふれている!?みんな恋愛に悩むから?愛が普遍的だから?共感できるから?」とある。最近10歳息子がiTunesで歌詞を読みながらJポップを聴くようになり、ラブソングも多いし、彼にどんな影響を与えているんだろう?という興味もあり。 著者は科学者で、導入にまず「哲学とは何か」が説明してある。この部分だけでも面白かった。哲学と言えば大学のときに「教養」で単位とったけど、ただただ昔の哲学者の言葉を覚えさせられるばかりで、本当に面白くなかった!こんな先生に哲学の何たるかを教わりたかったな。 さて、著者によれば、哲学とは答えのない問題に取り組むことだと考えられがちだが、答えのない問題に(例えば人間とは何か、愛とは何か)向き合い、答えが出せそうなところまで持っていく、道筋をつけるのが哲学で、答えを出していくことになればそれは科学の領域になる(科学にバトンパスすることになる)とのこと。現代では学問が発達し、細分化されているから、哲学はそれを横断的に結び付けて、一つの問に取り組んでいく。 というわけで、「愛とは何か」を、1章で脳科学とか生物学とか社会学とか、色々な知を横断して解明していく。 愛は普遍的ではない。そもそも、「恋愛」という言葉は日本語になかった。西洋から「LOVE」という言葉が入ってきて、それを翻訳する形で「恋愛」という言葉が作られ、恋愛という概念が生まれた。つまりLOVEを知る前の日本人には恋愛という概念がなかったのだ。恋愛感情はもともと本能として人間がもっていたものではなく、歴史上(社会的に?)造られたものだということになる。 異性を見てムラムラしてこの相手と子どもをつくりたい、と思う理由は生物学で説明できるかもしれないが、そう思った相手と家庭を築き、子育てをしたい、年をとっても一緒にいたいと考えるのは、社会学で説明できる。今後多様化が進む時代では、性欲を感じた相手と必ずしも家庭を築かなくても良いかもしれない。一度結婚して子供をもうけたカップルが一生添い遂げなければならないとは限らない。それが正しいという考えは近代に構築されたもので、普遍的ではない。 では何が「愛」と言えるのか。第一部の最後では、「愛」に本質はなく、愛は症候群であると。一般に「風邪をひいた」というとき、風邪らしき症状がみられるけれども、実は風邪、という病気はなく無数のウィルスが存在し、正しく診断しようとすれば〇〇ウィルス感染、となるわけだが、どうせ咳や鼻水を抑える対症療法をするだけだから、いちいち何のウィルスか調べる必要はない。愛の症状も同じで、ドキドキするとか、相手のことが頭から離れないとか、嫉妬の感情がわくとか、なんとなく共通の症状が現れる。つまり風邪と同じ症候群である。 第二部は「ラブソングとは何か」。メロディと歌詞の両面から、ラブソングの何たるかを分析。失恋ソングが失恋の傷を癒すかどうか、という考察も面白かった。 そして私が気になっていた、息子がラブソングから受ける影響。やはりもちろん、影響はある、という結論に至りました。人々は、ラブソングを聴くことで「ラブ」とは何かを学習することになる。だから昭和時代に「あなたにすべてを捧げたい~♪」なんて歌が流行れば、女子は男子にすべてを捧げるのが正解と思ってしまったりするわけで。しかし最近のラブソング(息子が聞いているラブソング)はなんとなく「人間愛」的な要素が多い気がする。異性の愛でも、親子愛でも家族愛でも、友人との友愛でも当てはまりそうな曲が多いから、なんか、いいかな、と思いました!

Posted by ブクログ