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千年の祈り 河出文庫
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千年の祈り 河出文庫

イーユン・リー(著者), 篠森ゆりこ(訳者)

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千年の祈り 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/10/06
JAN 9784309467917

千年の祈り

¥1,210

商品レビュー

3.7

4件のお客様レビュー

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2024/11/10

表題作含む10作の短編集。 晴れやかというより曇った表情の人々が想起されるのに、読み心地は軽く、読後の妙に腹落ちする感覚が気持ち良い。 「不滅」と「死を正しく語るには」が好き。

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2024/07/26

中国を舞台にした小説を読むのは初めてのように思う。 他の本を買いに行ったのだが、「千年の祈り」と言う想像力をかき立てるタイトルと、登場人物たちの淡々とした、抑制された、でも繊細な心情に惹かれて、こちらを購入することに。 離婚したり結婚が遅れてしまった女性たちが、中国の世間体(と...

中国を舞台にした小説を読むのは初めてのように思う。 他の本を買いに行ったのだが、「千年の祈り」と言う想像力をかき立てるタイトルと、登場人物たちの淡々とした、抑制された、でも繊細な心情に惹かれて、こちらを購入することに。 離婚したり結婚が遅れてしまった女性たちが、中国の世間体(と父親や母親)に苛まれたり、 良かれと思ってしたことが悉く裏目に出る愚鈍な父親たちがいたり、 世間が求める通りに振る舞うままに自分の生涯を棒に振ってしまう男性など、 とかく黄昏のようなぼんやりとした人生の昏さを感じさせる短編集だと思う。 「嫌だ!」とはねつけるのとは違う、じんわりとした陰鬱。 なぜか心をクールダウンしてくれるような。 僕の心の中でつらい、と感じている部分の何%かはそれぞれの主人公に共感できて、悲しみが供養されているのかもしれない。 書きながら考えると、主人公たちはみんな、はみ出しものを簡単に処分したり、追放したりできてしまう、人権意識など希薄で、相手の事情などお構いなしの社会に酷い目に遭わされながら、それでも自分を決して捨てたりしない。 そういう真の強さに救われる部分があるのかもしれない。 セレンディピティだと思って読んで良かった本です。

Posted by ブクログ

2024/04/09

またまた「翻訳文学試食会」で取り上げられていた作品。 国家、共産主義政権という巨人を前に、自己を抑圧しなければいけなかった人々の声を描いた短編集と言ったら、あまりに平たすぎる感想か。 表題作『千年の祈り』で、最後まで自分の仕事についての嘘を妻と娘につき続け、それがばれていなかった...

またまた「翻訳文学試食会」で取り上げられていた作品。 国家、共産主義政権という巨人を前に、自己を抑圧しなければいけなかった人々の声を描いた短編集と言ったら、あまりに平たすぎる感想か。 表題作『千年の祈り』で、最後まで自分の仕事についての嘘を妻と娘につき続け、それがばれていなかったと思う父と、実はその嘘に気づいていた娘の物語は、子どもを養う身としては、十分に共感できる話である。子どもにカッコいいところ見せたいのって、誰でも思うだろう。

Posted by ブクログ

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