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差別する人の研究
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差別する人の研究
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商品レビュー
2.8
8件のお客様レビュー
なんとなくそうだろうな、と思うことが統計的に裏付けられているだけで(現代は人への差別より土地への差別の方が色濃いとか)、取り立てて新しい発見があるわけではない。 ディベロッパーの友達と話していても、彼自身が差別的人間であるかどうかに関わらず、仕事上で部落の土地を把握するという考え...
なんとなくそうだろうな、と思うことが統計的に裏付けられているだけで(現代は人への差別より土地への差別の方が色濃いとか)、取り立てて新しい発見があるわけではない。 ディベロッパーの友達と話していても、彼自身が差別的人間であるかどうかに関わらず、仕事上で部落の土地を把握するという考え方が定着しており、差別というのはこのように社会に残り続けるのだと感じたことを覚えている。 特権言説の理由として挙げられていた「資源をめぐる競争的考え」というのは良いフレーズだと思った。 現状への怒りや不満が、自らの状況をよくするための問題解決行動ではなく差別的感情に転化されるのは、為政者の思うつぼだしそれでは社会はよくならない。権利という資源をめぐって社会の間で競争するのではなく、社会改革につなげるにはどうしたらいいのだろう。 犯罪被害者の、受刑者への人権保障も、報復感情よりこちらの方が大きい気がするな、と思いながら読んでいた。
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どこかで読んだ本の中で紹介されていたので読んでみた。 差別は「される側」ではなく「する側」の問題である。この考え方はこれを読む前からずっと心の中にあった。いじめ問題にも通ずるところがある。 自分がマジョリティ特権に甘えている部分はないか?差別されている人に対して「そんなこと気...
どこかで読んだ本の中で紹介されていたので読んでみた。 差別は「される側」ではなく「する側」の問題である。この考え方はこれを読む前からずっと心の中にあった。いじめ問題にも通ずるところがある。 自分がマジョリティ特権に甘えている部分はないか?差別されている人に対して「そんなこと気にしなくていいのに」と言って問題を無かったことにして相手が声を上げにくくなったことはないか?本当に相手のためになることを自分はできているか?など、耳が痛い話がたくさんあった。 部落の人たちはそこに住んでいる・ルーツがあるというだけで差別される。でも彼らは肌の色も使う言葉も文化も同じである。それなのに差別が生まれるというのだから、人間の思考は恐ろしい。人が部落出身であることは気にならなくても、部落と言われている地域に住もうとはしないという話にもグサッときた。まさに自分がこれまでやってきたことだ。仕事の都合で引越す時、その近隣地域に住む人(それも少なくない人数に)「〇〇より向こう側には絶対には住むな。そこに用がないのなら近付くな。治安とかほらその…色々あるから」と言葉を濁しながら伝えられ、怖くなって避けたことがある。肌感として、多分あの地域は部落だったのではないかと思う。ネットで検索しても出てこないが、地元の人たちの間ではずっと伝えられている。部落差別が無くなるのはいつになるんだろう。自分の行動が差別に加担していると分かっている。でも、自分とは関係のない地域の差別をなくすために、自分の人生の一部を使うのは、なかなか難しい。 差別が良くないことは分かっている。でも自分は差別をしていない・なくすために何かしらの行動をできているかと問われると答えはNOだ。社会の中で生きている以上、既にできている社会の流れに逆らって生きるのはしんどいし辛い。差別解消のために体を張って行動している人たちは本当に勇気があるし、尊敬する。自分はそこまでできない…という人も、まずは自分の中に(無意識も含めて)差別する気持ちがあるということ、それはきっと0になることはないということ、そして差別をしてはならないという気持ちを共存させることから始めるのがいいんじゃないだろうか。まずはそこから、そしてそうした人たちが増えれば世の中の流れも少しずつ変わっていくと思う。何もできないというのは、何もしなくていいというわけではない。一歩ずつ、ゆっくりでも確実に、誰もが生きやすい社会をつくるための努力を続けたい。
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部落差別を基礎としながら差別全体について考察していて面白かった 部落差別のもつ系譜性とレイシズムとの重なり、地価という形で市場に組み込まれた部落差別 「まさに現代の差別は、「差別する人」を免責する構造を持ち合わせているのだ。」(p.206)
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