シャーロック・ホームズの冒険 新装版 シャーロック・ホームズ全集3

アーサー・コナン・ドイル(著者), 小林司(訳者), 東山あかね(訳者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2023/09/25
• JAN: 9784309729435

商品レビュー

2024/08/22

前作までと違って短編集となっている。壮大な話ではないけれど、一見不思議な事件もホームズが根拠を示しながら解決していくのですっきりと読むことができる。長編よりも読みやすいが、以前解決した事件として前巻までの事件が出てくるので、全集を順番に読むのがいいのではと思う。

2024/01/14

言わずと知れた代表作で、全集の第3巻。12の短編の集合体だが、やはり「赤毛組合」が一番記憶にある。子ども心にも"見事だなぁ"と、素直に感心した。あとは「唇の捩れた男」「まだらの紐」「緑柱石の宝冠」等が記憶に残っている。傑作が多く、代表作と呼ばれる理由もよくわかる。

ただ、色々な点で引っかかりをおぼえた。例えば「ボヘミアの醜聞」で、国王がかつての恋人から写真を取り返したいという依頼をするやり取りが、

【引用】
「それは、なんとしても取り戻さねばなりません」
「試みてはみたが、失敗したのだ」
「陛下、お金をお使いにならなければいけません。買い戻されるのです」
「売ろうとはしないのだ」
「では、盗み出せばよろしいかと思います」
「もう五回も試みた。ニ回は、泥棒を雇い、彼女の家じゅうを残らず探させた。…」

…と、ある。
いいのか、これで？
"ルパン派"だった私は、犯罪を起こさない人物として"探偵"を想定して読んでいたせいか、この辺で興味が薄れてしまったのだと思う。
記憶も朧となった今、再読して再び思う。
"いいのか、これで？"