1,800円以上の注文で送料無料

「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義 講談社+α新書
  • 新品
  • 書籍
  • 新書

「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義 講談社+α新書

大西広(著者)

追加する に追加する

「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義 講談社+α新書

990

獲得ポイント9P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2023/09/22
JAN 9784065328330

「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義

¥990

商品レビュー

3.6

5件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/05/31

昨年(2023)の年末から読み始めたことになっていますが、読みかけて放置されていたものをGWの部屋のお掃除で発掘しました。読みかけの部分まででレビューを書こうとしましたが、面白そうな内容だったので本日残りを読み終えました。 タイトルにある「人口ゼロ:とは、現在の人口を維持する必...

昨年(2023)の年末から読み始めたことになっていますが、読みかけて放置されていたものをGWの部屋のお掃除で発掘しました。読みかけの部分まででレビューを書こうとしましたが、面白そうな内容だったので本日残りを読み終えました。 タイトルにある「人口ゼロ:とは、現在の人口を維持する必要な出生率(2.07)を上回らない限り、遅かれ早かれ人口は是疎になっていくということを示しています。これまで日本人を含めて、氷河期などで何度も人口減少という危機を乗り越えてきたので絶滅することはないとは思いますが、今と同じような生活が徐々に送れなくなるという覚悟はする必要があるように思いました。 思い起こしてみると、私が小学低学年の時に日本の人口が1億人を越えて人口がどんどん増えて、年金制度が拡充された時、当初は余った予算をどう使うべきか頭を悩ませていたと思います。今は別の悩みがあり、常に課題を探して議論することは大事なことのように思いました。 以前は男(夫)が金を稼いで、女(妻)が、毛底を守り子育てをしていました。私の両親がそうだったので、そのスタイルはその時代に適していたもので、それを否定するものではなく両親には感謝しています。今は、当時とは状況が変わったので(私が妻と一緒に子育てしてきた時と今との比較)娘たちには彼女たちの考え方を尊重したいと思っています。この本を読んでそのような思いを感じました。 以下は気になったぽいんとです。 ・韓国、香港、台湾の合計特殊出生率は日本より低いが、日本が深刻なのは、今後に子供をもうける潜在的な人口層である0−14歳や、現役の15−64歳の厚みでは、日本の方が圧倒的に縮小しているからである(p24) ・非婚化の進行については、29歳までに結婚する男性の比率が1990年の34.9%から、2020年には27.1%に縮小、女性も、59.6%から38.6%へ少数者化している。39歳まで延長しても、80.9→65.5、92.5→76,4%に低下している(p32)30年ほど前までは、男性の場合、50歳までに結婚しないことは殆どあり得ない状況であったが、今では25%である(p39) ・人間は利益で行動する、従って、子供の数の選択行動についても、やはりこの考え方で、つまり、教育費を含む子育てコストと親の所得、子供の効用という3者の関係をめぐるモデルで説明されることになる(p55) ・欧州諸国の、外地を開発の対象としてみて様々なインフラ建設に一生懸命の日本や中国とは対照的である。フランスのODAのほとんどはフランス語を教えるために使われている、これは事実上のフランス植民地として支配続けることを目的としているし、彼らがフランスにきて有効な働き手となるためのトレーニングにすぎない(p89) ・そもそも下人は奉公人として家庭を持てなかった人々がいて、貧困になるほど有配偶率が低くなる、この現象は歴史を遡っても見られる(p104) ・1)室町後期までは、荘園経済の停滞、2)室町後期〜江戸前戯、次男以下、隷属農民の排出、小農自立+皆婚化、3)江戸後期、武家・地主・富農の人口増、隷属農民・非農業人口の停滞、4)近代、少子化による農村の人口増、工業発展による都市人口増加(p102) ・夫婦のどちらか一方しか正規労働者になれないという事情、従って家事労働の一切が妻に課せられるという事情は、資本側が異常に強いという特殊な労使関係によって決められている(p122) ・日本のパワーは末端職場の仕事のクオリティであると表現されている、末端労働者にもちゃんとした賃金が支払われ、有り余る能力がつけられることによる見えない生産力がある(p150) ・資本主義は、その始まりは本質的に低賃金で働かせる労働者群を必要としており、経済格差は最初から必要事であったということになる(p152)それぞれの先進国は外国人を安価な労働力としてしか考えていないので、思い切り低賃金とする、すると国内で彼らと競合する底辺労働者層は困る、それにつられて低賃金で働くことになる、人口減→労働力不足→外国人労働者への依存、という負のループになる(p156) ・大卒女性が産む子供の数が19年ぶりに増加したことが明らかになった、有配偶者に限った場合の出生率が1990年以来上昇し続けている(データは2010年まで)(p180) 2024年5月31日読破 2024年5月31日作成

Posted by ブクログ

2024/01/06

人口減少が続く日本の現状、今後について、マルクス経済学を用いて論じている本。前半の日本の人口減少の原因分析については興味を持って読み進められたが、マルクス経済学の人口論に入ってからついて行くのがキツくなったのが本音。経済学の勉強をサボったのがいかんかったかな。

Posted by ブクログ

2023/12/16

マルクス経済学における人口論を根底に、現在日本が抱える人口減少の原因を探っていく。 個人的には「個人の選択、利益」の総和が、まわりまわって「個人の不利益」になるロジックや、欧米の外国人労働者問題ははるか昔からの歴史的背景があること、そして生命の再生産という捉え方がとても勉強になっ...

マルクス経済学における人口論を根底に、現在日本が抱える人口減少の原因を探っていく。 個人的には「個人の選択、利益」の総和が、まわりまわって「個人の不利益」になるロジックや、欧米の外国人労働者問題ははるか昔からの歴史的背景があること、そして生命の再生産という捉え方がとても勉強になった。 なぜ結婚しないのか、なぜ子供が欲しいと思わないのか、様々な要因が絡み合うが、いま一つの答えとして日本の抱える貧困という問題が注視されていることは、本書でも例外ではない。国が言う異次元の少子化対策はもちろんやったほうがいいが、なんか違う感が世間を覆う。この先の日本に不安を覚える。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品