商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2023/09/08 |
JAN | 9784569903514 |
- 書籍
- 文庫
あの日、少年少女は世界を、
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あの日、少年少女は世界を、
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
「いつも、少年は世界を厭う」 ヒーローの正体は。 狭い街だと分かっているのであれば、二人で話す時間があった時点で次の日の言い訳を考えておくべきだったな。 「その日、少女は世界を讃える」 故意ではなく事故。 間違いを正そうとする姿勢はいいだろうが、それで必ず解決すると勘違いして押...
「いつも、少年は世界を厭う」 ヒーローの正体は。 狭い街だと分かっているのであれば、二人で話す時間があった時点で次の日の言い訳を考えておくべきだったな。 「その日、少女は世界を讃える」 故意ではなく事故。 間違いを正そうとする姿勢はいいだろうが、それで必ず解決すると勘違いして押し付けるのは危険過ぎるだろう。 「かつて、少年は世界を救いたかった」 助けようとしたが。 何度も手を伸ばしたが、その先にある絶望的な状況を見てしまったら勇気を出してと言われても難しいだろうな。 「そして、少女は世界を諦めた」 恥ずかしいことは。 噂になるのは嫌かもしれないが、ここまで本人を前にして酷い言葉を投げつけることが出来る身内は嫌だろうな。 「いつか、少年少女は世界を愛せる、かもしれない」 世界を恨んだ二人。 理想とは全く違う現実であったとしても、そこで生きていくしかないのだから毎日何かと闘うしかないのだろう。
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主人公の高校生男女が、理想と現実のギャップにもがきながら、生き方を模索する青春小説でした。ラノベ? ライト文芸? 読みやすかったです。 高2の城之崎聖良は、クラスでは誰とも交流せず、校外では赤マント・赤ジャージ・ハーフマスク姿で、人助けのヒーロー活動をする謎の女子です。 ...
主人公の高校生男女が、理想と現実のギャップにもがきながら、生き方を模索する青春小説でした。ラノベ? ライト文芸? 読みやすかったです。 高2の城之崎聖良は、クラスでは誰とも交流せず、校外では赤マント・赤ジャージ・ハーフマスク姿で、人助けのヒーロー活動をする謎の女子です。 同級生の鈴森実(まこと)は、かつてマントを羽織ってヒーローごっこをし、肝心な時に逃げ出したことを引きずる、斜に構えるもお人好し男子です。 こんな鈴森が、赤ジャージの城之崎を目撃し、2人に共鳴する結び付きが生まれていく物語です。 人は誰しも、成長と共に視野が広がり、世界の複雑さや人生のままならさに気付いていくものです。 自分の中の理想を求めて、周囲や自分に腹を立て怒るのか、諦めて大事な場面で逃げ出すのか、まさに中高生は、こんな悩み多き時期でしょう。 特に、正義や善悪は基準が曖昧で、人の信念や価値観に左右される分行動が難しく、個人の態度を超えて対人関係の規律にも大きく関わってきます。 「諦めずに取捨選択すればいい」「みんなのヒーローじゃなくても、誰かのヒーローにはなれる」など、〝自分の目に映る世界〟との関わり方のヒントが、随所に散りばめられている気がしました。 個人的には最終章・結末に疑問が残るものの、中高生におすすめの一冊です。
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Amazonの紹介より 高校二年生の鈴森実(まこと)は、ある日、クラスメイトの城之崎聖良が、赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮して、困っている人を助けているところに遭遇する。「ヒーロー活動」を見られたと知った聖良は、「わたしと一緒に人助けしない?」と実を誘うが...
Amazonの紹介より 高校二年生の鈴森実(まこと)は、ある日、クラスメイトの城之崎聖良が、赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮して、困っている人を助けているところに遭遇する。「ヒーロー活動」を見られたと知った聖良は、「わたしと一緒に人助けしない?」と実を誘うが、実には彼女と関わりたくない「ある理由」があって……? 傷を抱えながら「世界」と向き合う、少年少女の思いが胸を打つ傑作青春小説。 櫻さんの最新作ということで、辛い過去を背負いつつ、互いにぶつかり合いながらも「出来事」と向き合っていく2人の姿には、胸を打たれました。 前半の段階では、気難しいクラスメイトが実(じつ)は赤いジャージを着て、良い行いをしているということで、そのギャップに戸惑いつつ、城之崎から誘われます。 この段階では、どんな展開になるのか、目標のようなものが不透明の印象があって、ちょっと中弛み感がありました。 ただ徐々に鈴森の過去を深掘りしていくうちに、明確になっていきます。 なぜ「ヒーロー活動」を拒むのか?単なる面倒くさいのではなく、辛い過去が潜んでいます。 そこには、「正義」というキーワードがあります。 自分は正義と思っていることでも、見方によっては不気味や不審な行為と捉えられることに、なんとも悲しさが込み上げてきました。 例えば、最近ニュースで拝見したのですが、見知らぬ大人が子供に挨拶程度の呼びかけをしたのに、それが後に不審人物として学校に知れ渡るという出来事がありました。 昔は、そういった光景は日常的で、ほんわかとした雰囲気だったのに、今は御法度。 様々な事件が起きたことで、不審がるのはわかるのですが、親切と不審は紙一重であることになんだか切なくなりました。 そして、「ヒーロー」の正体が次第に知れ渡るようになるのですが。それぞれの「ヒーロー」に対する思い、そして魂の叫びと言いましょうか、互いに心の内を言い合う描写に読み応えがありました。 普通なら、辛い過去は心の中に閉じ込めるのですが、二人の出会いを機に、真っ向から「出来事」と向き合っていて、すごいなと思いました。 メッセージ性としては、少々弱いかなと思いましたが、過剰な演出はなく、心の氷が段々と溶けてゆくかのような温かみがあって良かったです。 個人的にですが、主人公の「実」の字を別の字でも良かったかなと思ってしまいました。 「実」は作品の中では、「まこと」と読むのですが、「じつ」とか「みのる」と何度も読み違ってしまいます。実は〇〇だったという表現も、別の解釈で把握してしまうというときもあったので、戸惑いが何回もありました。
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