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砂漠の林檎 イスラエル短篇傑作選
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砂漠の林檎 イスラエル短篇傑作選

アンソロジー(著者), サヴィヨン・リーブレヒト(著者), ウーリー・オルレブ(著者), 母袋夏生(訳者)

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砂漠の林檎 イスラエル短篇傑作選

¥3,190

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/08/29
JAN 9784309208909

砂漠の林檎

¥3,190

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2024/03/23

ヘブライ語文学翻訳の第一人者母袋夏生さんの編んだイスラエル短編集。「文学」短編集でないのは、民話や旧約聖書の物語も入っているからだ。 民話と聖書を除き、作家は1888年生まれから1980年生まれまで、ほぼ100年に亘っているので、当然ホロコースト(ショア)の前にヨーロッパで生まれ...

ヘブライ語文学翻訳の第一人者母袋夏生さんの編んだイスラエル短編集。「文学」短編集でないのは、民話や旧約聖書の物語も入っているからだ。 民話と聖書を除き、作家は1888年生まれから1980年生まれまで、ほぼ100年に亘っているので、当然ホロコースト(ショア)の前にヨーロッパで生まれ、生死の境をくぐり抜けて来た人から、歴史としてしか知らない人まで、内容もバラエティ豊か。所謂ユダヤ教を信じるユダヤ人だけでなく、キリスト教徒のアラブ人もいるところが良い。 これを読むとイスラエルの文化的背景から戦後の建国、そして現代までが眺望できる。 特に良かったのはイリット・アミエルの「ラファエル」、シュラミット・ラピッドの「ビジネス」ダン・パギスの「父」。 「ラファエル」は戦争とホロコーストに翻弄された平凡な男の、劇的な人生を描いて衝撃。もしこの人が平和な時代に生きていたら、決してこんな人生を歩まなかっただろう。ウーリー・オルレブの『走れ、走って逃げろ』やグードルン・パウゼンヴァングの『そこに僕らは居合わせた』を思い出した。 「ビジネス」はイスラエル色は薄く、どの国の物語でも通用しそうな内容。父母を亡くした13歳の少女が生き抜くために強かにならざるを得ないところが切ない。家の物置を売春婦に貸すことで生活費を稼ぎ出そうとするのである。その交渉も脅しを使って一歩も引かず。それを見ていた後見人の老人の切ない叫びが胸を刺す。 「父」はユダヤ人迫害のはじめのころヨーロッパに妻子を置いてイスラエル(当時はまだパレスチナ)に渡った父と、置いて行かれた後母を亡くし、自分も強制収容所に入れられ、死ぬところだった息子の怒り、反発、わだかまり、許しの歳月を描いている。

Posted by ブクログ

2024/03/12

翻訳文学試食会#54で紹介されていた本書。 イスラエル・ガザ紛争が発生した頃にタイムリーに紹介されていたため、そういえばイスラエルの人の考えに触れてこなかったと思い、購入。 表題作『砂漠の林檎』他、『女主人と行商人』、『シュレシュ・シュタイム』などが、個人的お気に入り。砂漠の林...

翻訳文学試食会#54で紹介されていた本書。 イスラエル・ガザ紛争が発生した頃にタイムリーに紹介されていたため、そういえばイスラエルの人の考えに触れてこなかったと思い、購入。 表題作『砂漠の林檎』他、『女主人と行商人』、『シュレシュ・シュタイム』などが、個人的お気に入り。砂漠の林檎は年頃の娘を持つ親になれば同じような感覚を持つのだという共感が得られ、また、後2者は、読み進めると背筋がゾゾっとする話で、物語の筋を楽しめた。 翻訳者の熱い思いがあふれ出るアンソロジーで、収録されている原作者の来歴の描写が丁寧。そこで語られる、世界中でマイノリティとして生きざるを得なかったユダヤ人の多様さに、驚かされる。母語も住んでいる場所もまるで異なり、まとまりを生むには並大抵の努力が必要なのだと容易に推察できる。

Posted by ブクログ

2023/11/25

イスラエルというよりヘブライ語の物語を集めたもの。 かの国のことは複雑すぎてとても理解できない。 国の成り立ちからして、想像もできないくらい複雑で過酷だったりする。それを背景としたこれらの作品には圧倒されるばかり。理不尽の意味が絶対に分かり合えないよね。

Posted by ブクログ

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