
商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2023/08/25 |
JAN | 9784087754667 |
- 書籍
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花散るまえに
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花散るまえに
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商品レビュー
4.2
11件のお客様レビュー
私はあまり玉に共感できなかった。 父の明智光秀が謀反を起こしたなら、加勢は細川家全体を危険に晒すからできるわけない。 離縁するのが得策だったろうけど、忠興に深く愛されるが故に父の元へ行くことができない、願いを叶えてくれないは我儘でしかないような。 思い違いはあったにせよ、幽閉も側...
私はあまり玉に共感できなかった。 父の明智光秀が謀反を起こしたなら、加勢は細川家全体を危険に晒すからできるわけない。 離縁するのが得策だったろうけど、忠興に深く愛されるが故に父の元へ行くことができない、願いを叶えてくれないは我儘でしかないような。 思い違いはあったにせよ、幽閉も側室も仕方ないし、同じく離れて辛かった忠興に寄り添わない態度だから忠興は玉へより強く執着したような。 辛いことから逃げたくてキリシタンになったのは理解するけど、夫を支えずに御心のままにと言われても、前線で戦う忠興が不憫。 神など介入せずにただ愛してくれればいいのにと言う忠興に、そのとおりと思った。 玉にモヤモヤしてしまったけど、歴史小説としておもしろいし、感情の移り変わりが丁寧に描かれていた。 ラストはよかったなと思う。 佐藤雫さんは3作目ですが、「玻璃」と「さざなみ」が多用されるのでお気に入りワードなのかも?
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細川ガラシャの生い立ちを詳しくしれた一方で、細川忠興の一生も知れたのは個人的に読み応えがあった。 また、キリスト教を信仰する者の思考・姿勢を読み解くことができたのは嬉しく思った。 これを踏まえて、本作におけるキリスト教の教えに触れて感じたことが一つある。 それは、なぜ神は、決断...
細川ガラシャの生い立ちを詳しくしれた一方で、細川忠興の一生も知れたのは個人的に読み応えがあった。 また、キリスト教を信仰する者の思考・姿勢を読み解くことができたのは嬉しく思った。 これを踏まえて、本作におけるキリスト教の教えに触れて感じたことが一つある。 それは、なぜ神は、決断が迫られたとき自分の意志に委ねるよう教えを説くのかが疑問に思ったことだ。 「神の御心のままに」と純粋無垢に教えてに従っていた人たちに対して、肝心なときに自分の思いに従うようにする教えがどうも矛盾しているように思えた。 だから、細川ガラシャは父光秀の謀反以来、本当に救われたのだろうかと思ってしまう。 心の拠り所を見つけられたという意味では救われたのかもしれないが、時代が生んだ悲しい女性だったのだという印象が強く残ってしまった。
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歴史小説というより恋愛小説として読んでたけど、ちゃんと歴史の通説もしっかり抑えたうえで、玉と忠興の心情をしっかり描写している。本能寺の変の頃や関ヶ原の時の2人がどんな思いでいたのかを書いた話ってあんま聞いたことなかったので、こういう解釈があるのかと。途中は忠興に食傷気味になるんだ...
歴史小説というより恋愛小説として読んでたけど、ちゃんと歴史の通説もしっかり抑えたうえで、玉と忠興の心情をしっかり描写している。本能寺の変の頃や関ヶ原の時の2人がどんな思いでいたのかを書いた話ってあんま聞いたことなかったので、こういう解釈があるのかと。途中は忠興に食傷気味になるんだけど、最後は泣かされた。 心のままに、玉は忠興の妻として死ぬことを選んだけど、それはキリシタンとして救いがないわけではないことをオルガンティーノに語らせるとこがまたいい。タイトルが最後にわかるのね、ガラシャと呼んでやればよかったと。 著者が同年生まれという縁もあって、応援したい。
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