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ハロウィーン・パーティ 新訳版 ハヤカワ文庫クリスティー文庫
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ハロウィーン・パーティ 新訳版 ハヤカワ文庫クリスティー文庫

アガサ・クリスティ(著者), 山本やよい(訳者)

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ハロウィーン・パーティ 新訳版 ハヤカワ文庫クリスティー文庫

1,232

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2023/08/24
JAN 9784151310317

ハロウィーン・パーティ 新訳版

¥1,232

商品レビュー

3.4

25件のお客様レビュー

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2024/08/29

“殺人事件を目撃したした”と言った少女が殺された。 誰もが知り合いの小さな町、そこで開かれた“ハロウィン・パーティ”で事件は起こった。 殺された少女のことを皆「嘘つき」と言う、ポアロはそこに興味を持ち、例によって住民ひとりひとりから丹念に聴き込みをする。 さらに、「資産家の死...

“殺人事件を目撃したした”と言った少女が殺された。 誰もが知り合いの小さな町、そこで開かれた“ハロウィン・パーティ”で事件は起こった。 殺された少女のことを皆「嘘つき」と言う、ポアロはそこに興味を持ち、例によって住民ひとりひとりから丹念に聴き込みをする。 さらに、「資産家の死と使用人の失踪」「遺産書の偽造」「洋館と美しく妖しい庭園」 ポアロ物の王道をいく展開。 足を痛めても「小粋な外見」を気にするポアロと、有名な作家なのにどこか滑稽なミセス・オリヴァーの掛け合いが、「被害者が少女」という残忍さを和らげ、読み物として楽しく過ごすことが出来た

Posted by ブクログ

2024/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

途中で最初の事件とは関係ない話が展開し、どうなっていくのだろうと思っていたら最後は綺麗に集約されて行ってさすがだなと思った。 途中で少年犯罪について語る一節があり、それが印象に残っている。 "彼女が気にかけている相手か、もしくは、ポアロが思うにこちらの方が可能性大だが、彼女が守ってやりたいと思っている相手、おそらくほんの子供と言って良い年齢の者。ミセスドレイクから見ると、自分がしたことの恐ろしさがよくわかっていないように思われる者。 ポアロは、ミセスドレイクのことを性格はきついが誠実な人物だと思っている。こういうタイプの女性は、結構いる。しばしば治安判事になったり、協議会や慈善団体の運営に関わったり、いわゆる事前活動に関心を寄せたりする女性。情状酌量の大切さをやたらと信じ込み、若い犯罪者をかばおうとする女性。思春期の少年とか、まだ判断力に欠ける少女とか。すでに、えっと……どういうのだった、施設に入ったことがある子とか。  図書室から出てくる姿をミセスドレイクが見たのがそういう子だったなら、彼女の保護本能が働き始めたと考えても良さそうだ。今の時代、子供たちが犯罪に走ることは結構ある。幼い子供たち。7歳や9歳位の子供たち。こういう子供が少年裁判所の法廷にたたされたとき、どう扱えばいいかと関係者は頭を悩ませる。子供のために色々な言い訳が用意される。壊れた家庭、子育てを放棄した独親。しかし、子供達を最も熱心に弁護し、あらゆる言い訳を持ち出そうとするのは、大抵ロイーナドレイクのようなタイプの人間だ。厳しくて口やかましい女だが、こういう時は別人のようになる。ポアロ自身は、そのやり方には同意できない。彼は、常に正義を第一に考える人間だ。知識というものに、行き過ぎた慈悲に疑問を持っている。ベルギーとこの国の両方でかつて学んだことだが、行き過ぎた慈悲はしばしば、さらなる犯罪の元となる。正義を第一に考え、慈悲を第二にしておけば、被害者にならずに済んだはずの人間が、その犯罪のせいで命を落とすことになる。" これは、アガサクリスティー自身の少年犯罪に対する私見でもあるのかなと思う。慈悲よりも正義。目先の優しさよりも先々のことを考えて厳しくすることが、かえってよりよい結果を招くこともあるというのはその通りだと思う。 こういった少年犯罪を匂わせる文章が多かったので、少年少女が犯人なのかなと思っていたら真相は金と独善的な美学に酔いしれた大人による犯行だったから全く予想できなかった。最後に出てきたマクベス夫人とナルキッソス、そしてイフィゲニアはそれぞれギリシャ神話とシェイクスピアからの引用。アガサクリスティー作品は、たまにこういった古典作品や神話、聖書からの引用がある。引用元の作品を知っておいた方がより深く味わえると思うので、この辺りの知識も身につけたい。

Posted by ブクログ

2024/05/06

話に派手さも深さも無いし、トリックも特異な点があるわけではないのだけど、それだけにクリスティらしさが詰まった作品と言えるのかな? 事件は愚かな少女が殺人現場を見たと吹聴した事から始まる。その構図は個人的に『葬儀を終えて』を思い出させるかな 自分の発言がどのような影響を生むか全...

話に派手さも深さも無いし、トリックも特異な点があるわけではないのだけど、それだけにクリスティらしさが詰まった作品と言えるのかな? 事件は愚かな少女が殺人現場を見たと吹聴した事から始まる。その構図は個人的に『葬儀を終えて』を思い出させるかな 自分の発言がどのような影響を生むか全く想像できていない愚か者の言葉が無用な殺人を呼び起こす。まあ、あちらはもう少し異なる構図ではあるけれど 本作の特徴を一つ挙げるならそれは被害者が幼い子供である点か クリスティ作品によく見られる金銭も愛憎もあまり絡んでこない年代が被害者となれば、作中で盛んに言及されるように変質者や狂人による犯行を疑いたくなるもの でも、そこに理性的な犯行動機があるならば、また被害者のジョイスが殺される直前に吹聴した殺人の話に意味があるならば 今回の事件をややこしくするのは、ジョイスの発言を信じる者が皆無な点だね。ジョイスの話を起点に事件の推理を進めるしか無いのに、彼女の話から事件の全容は見えてこず、従って彼女が目撃した筈の過去の事件も容易に見えてこない ただ、ポアロはいつもの調子で事件関係者の話を聞き続ける事で推理を膨らませていくわけだ そうして辿り着いた真相にやはり派手さはないのだけれど、子供が被害者として描かれたからこそ活きるラストであるようには思えたかな

Posted by ブクログ

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