商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2023/08/17 |
JAN | 9784569855615 |
- 書籍
- 新書
太平洋戦争・提督たちの決断
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太平洋戦争・提督たちの決断
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半藤一利氏は2021年に90歳で亡くなられた。当時は何処の書店に行っても、必ずと言って良いほど、半藤氏の「日本の一番長い夏」「昭和史」や「ノモンハンの夏」などの代表作を始め、著名な歴史家達との対談本などを纏めた専用コーナーが出来ていた。私自身アプリに書籍を登録するまで気付かなかっ...
半藤一利氏は2021年に90歳で亡くなられた。当時は何処の書店に行っても、必ずと言って良いほど、半藤氏の「日本の一番長い夏」「昭和史」や「ノモンハンの夏」などの代表作を始め、著名な歴史家達との対談本などを纏めた専用コーナーが出来ていた。私自身アプリに書籍を登録するまで気付かなかったが、氏の書籍が1番多い事に気付いた。中々昔とは違って(歴史解釈も時の流れと共に変わっていくもの)、氏の自信に満ち溢れた強烈な言い回しは個人的には落ち着いてきた様に思うが、本書は氏が2014年ごろに編集者に渡してあった原稿を改めて書籍化したものらしい。しかも太平洋戦争の提督達を扱うなどは、筆者が最も得意としていた分野ではなかろうか。数々の対談本などで強烈に提督達を批判・評価してきたのを見てきた読者にとっては、「またいつものやつか」とは言いながら、ついつい手が出てしまう一冊だ。しかもまた期待を裏切らず、いつもの調子で批判を繰り広げてくれるのである。 本書は主に全般山本五十六とチェスター・ニミッツ、後半はそれ程多くは取り上げられていない、古賀峯一大将が搭乗機を撃墜されたのち、一時的に連合艦隊司令長官を代理していた高須四郎大将、そして最後にレイテ海戦を大きなテーマとして扱っている。勿論著名な前者2人の提督の話は毎回面白いのだが、注目すべきは高須大将についてである。一時的にでも連合艦隊全体の指揮を急に取らざるを得なかった不幸はあるが、その指揮ぶりにも中々興味がそそられる。実際はやはりそれ程(全く?)上手くはいってないようだが、それだけでもみる価値は十分である。そして帝国海軍が完全終息したレイテは、猛将の提督達の活躍よりも栗田司令官の「謎の反転」に目がいってしまう。同時に歴史のifが頭を支配してしまうのだ。私は生きている間に何度この心情になるのだろうか。 しかも個人的に好きな西村中将や小沢中将には少々しか触れないので、ここはもう少しほじくって欲しかった。だがそうした好きな人物像には筆者の他の著作でも十分楽しめる。 本書は太平洋戦争初心者から、いつも通りを求める読者まで安心して読めるのは間違いない。
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