ゼロからはじめる[近代建築]入門

原口秀昭(著者)

• 販売会社／発売会社: 彰国社
• 発売年月日: 2023/07/04
• JAN: 9784395321957

商品レビュー

2025/11/02

ノーマン・フォスター
レンゾ・ピアノ
フランク・ゲーリー
レム・コールハース

古代から近世建築までは、根っこが同じで、温故知新を繰り返しながら、様式をどうするかとかモールディングみたいな表層表現をどうするかみたいなことをずっとやってたけど、近代建築から、コルビジェらによって完全に今までの伝統を否定されて抽象的な建築が出来た。建築に伝統的な要素が排されたからその国の個性が無くなったことによって近代建築は国際様式と呼ばれるようになった。

国際様式＝伝統的な装飾の無い直方体

近代建築は近世建築への反抗、否定から生まれた

新即物主義的な写真撮りたい

客観的で冷徹な視点から現実を即物的に描写することを追求する新即物主義な写真撮りたい

産業革命によって、鉄とコンクリートが量産可能になり、フランス革命によって、国の主役は庶民になり、安価で量産される庶民の住宅が求められて、抽象的な近代建築(モダニズム)が始まった。

ネオプラティシズム

ロシア構成主義的な幾何学的構成美

ロシア構成主義＝ソ連のアート

【思潮】しちょう
その時代の人々が一般にいだく思想。思想の流れ。

有機的
多くの部分が相互に密接な関連を持ち、全体としてまとまっているさま

ポストモダニズムの表現主義とか有機的建築デザインってハマるものはハマるけど、ハマらないものは全くハマらないちょっとギャンブルっぽいデザイン思考だなとは思う。でも表現主義とか有機的建築が無くなった街は逆に怖いと思った。私が好きなポストモダニズム建築家はフランク・ゲーリーかな。

抽象を目指したモダニズムの次の流れが力強く、粗野で、彫塑的なブルータリズムの流れが来るのか。

アメリカンボザール
アメリカ人建築家による、アメリカンな新古典主義の建物

ローマのパラッツェット・デッロ・スポルトのリブ天井は同じくローマのパンテオンの天井を思わせる。

単層ラチス・・・三角形の骨組みを格子状に単層で組み合わせた構造

ラチス・・・柱や梁を補強するためにジグザグ状に組まれた部材

ミヒャエル・トーネットはＮｏ．14で曲木技術を発明して、インテリアデザイン界に革命をもたらした。

チャールズ・レニー・マッキントッシュはイギリス人なんだけど、作風がイギリスで全くウケなくてオーストリアで人気だったらしい。確かにこれはオーストリア人が好きそうなデザインだと思う。

ウィーン分離派
1897年結成の芸術家集団で初代代表がクリムト。保守的だったそれまでの芸術界からの「分離」を宣言し、絵画/彫刻/建築/工芸等を統合する“総合芸術”を目指した

建築史勉強すると、美術も理解できるようになるのが凄い。建築は実用で、美術は視覚哲学だから全部繋がってるんだよね。

建築史で古代、中世、近世、近代で明らかに建築の質は低下してるけど、それはフランス革命等で富の一極集中が国民に分散されて、建築が庶民の為のものになったから、一つ一つにお金がかけられないから、質が低下するのは仕方ないことだと思う。

ウィーンの共産主義政権下で建てられた団地のカール・マルクス・ホーフ(労働者の為の宮殿)ダサくね？共産主義、社会主義下の建築ってなんでこんなダサいんだろうな。共産主義、社会主義下で作られるものはほとんどがプロパガンダ的な面があるから、表現規制がされて、表現に自由がないからかな？

イタリアのファシズム建築といえばファシスト党本部、カサ・デル・ファッショ。
イタリア合理主義建築を代表する建築。

モダニズム↔ファシズム

ヒトラーはモダニズムをアラブの集落みたいだと揶揄したらしいけど、パキスタン行った時、アラブの集落ってモダニズム建築っぽくてオシャレだなと思ったことある。

アーツ・アンド・クラフツ・・・産業革命による大量生産に反対し、19世紀後半のイギリスで始まった、手仕事（クラフト）を重視したデザインと生活の運動