商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2023/06/30 |
JAN | 9784093891264 |
- 書籍
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カミカゼの幽霊
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カミカゼの幽霊
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4.4
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山本七平が敗戦の理由に挙げていた「日本人は命を大切にしない」、まさにその象徴的な兵器が桜花であり回天。 決死ではなく必死。これに乗ったら必ず死ぬことが分かりながら乗らされるのは若い兵士ばかり。そして開発を許可した上官の源田実は責任も取らず戦後ものうのうと議員までなってのし上がる。
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この前に読んだ「知覧からの手紙」と逆の立場で「特攻兵器」を扱ったものを読んでみたくて、この本を手にした。 これは、特攻兵器である「桜花」のアイディアを海軍に提唱し、以降「桜花をつくった男」として戸籍を失い、自分の名前を変えてまでも生きた男の話である。 実に奇遇なことに、カミカ...
この前に読んだ「知覧からの手紙」と逆の立場で「特攻兵器」を扱ったものを読んでみたくて、この本を手にした。 これは、特攻兵器である「桜花」のアイディアを海軍に提唱し、以降「桜花をつくった男」として戸籍を失い、自分の名前を変えてまでも生きた男の話である。 実に奇遇なことに、カミカゼ特攻で亡くなった多くの若い兵士達と、特攻兵器をこの世に産み出した開発者達の間には共通点がある。「知覧からの手紙」の中で、最も心に深く刻まれた事実は、「代々よい家柄の人や、金持ちはうまく特攻から回避し、特攻に赴くのは若い志の高い人達」ということである。 本書のドキュメンタリーの対象である大田正一も決して裕福でもない、どちらかと言えば叩き上げの一兵士である。確かに、彼が「桜花」を上官に提案したことは事実であるが、結局設計したり、テストをしたり、パイロットを集めたりしたのは、当時の軍の上層部である。彼ら上層部の人間は特攻にはパイロットとして参加していない。そして、彼らは終戦後も生き残り、あろうことか参議院議員になったり、ハリウッド映画に協力したり執筆活動したりして、余生を満足している。彼らは「桜花」の開発した側の人間として罰せられるどころか、誰からの非難を浴びることなく、幸福に生き、死んでいった。 これは、単に、「上官から特攻兵器に乗れと言われても誰も乗ろうとはしないが、最前線で戦っている兵隊からその様な声が上がれば、皆進んで人間爆弾に乗るのではないか」という考えから、その代表的な存在であったであろう大田正一に白羽の矢が建ったものと思われる。 ここでも、結局、家柄と、金持ちは特攻させられないばかりか、殺人の片棒を担いだ罪からもうまく逃げおおせている。 そして、別の人間がその罪を被せられ、一生その罪を背負い苦しみながら死んでいる。 なんと、理不尽ではないか!? でも、これは現代の日本でもあまり変わらないのではないだろうか?普通の人達は日々の暮らしもまはまならないが、世襲している政治家は悪事のし放題を繰り返し、高価な食事を毎日堪能し、楽な人生を歩んでいるではないか? 大田正一は戦後直後に、神ノ池基地から単身戦闘機に登場して自殺をはかっている。しかし、彼は死ぬことを許されず、墜落した海で漁師に救われている。 これも不思議なものだ。彼が提唱した「桜花」は搭乗したら絶対生還出来ない人間爆弾であり、それが故に多くの人間の命をいとも簡単に奪った。 だが、死にたかったであろう、大田正一は、無論乗った機体は違えども、そう簡単に死ぬことは出来なかったのだ。 これは。一体何を意味するのだろうか?
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2日間でさらさら読めました。 聞き取りや事実に基づいての内容が多いため、納得できる部分が多かったです。こういった本に、筆者の妄想は不要なので。 なにより筆者の取材力と、交友関係の広さには感服です。関わった方々の証言をこうして残して下さる事に感謝。 個人的には源田さん関連の話が...
2日間でさらさら読めました。 聞き取りや事実に基づいての内容が多いため、納得できる部分が多かったです。こういった本に、筆者の妄想は不要なので。 なにより筆者の取材力と、交友関係の広さには感服です。関わった方々の証言をこうして残して下さる事に感謝。 個人的には源田さん関連の話が、尾を引きました。この方に、三四三空関連の書籍を出して欲しいなぁ、と個人的には思います。
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